大山雪崩事故 現場付近では別の雪崩も発生 冬山登山に欠かせない3種類の器具とは 鳥取県
3月2日、鳥取県の大山で発生した雪崩事故。2日も行方不明者2人の捜索が行われましたが、悪天候の影響で捜索は午前中で打ち切られました。
3月2日、大山で登山の訓練を行っていた男性2人が雪崩に巻き込まれ行方不明となっている事故。発生から4日経過した3月5日も午前7時ごろから警察官7人が捜索を行いましたが、強風注意報が発表されるなど悪天候のため捜索は午前中で、打ち切りとなりました。5日の捜索も雪崩の現場付近まで行くことが出来ず、6合目付近にある元谷避難小屋周辺での目視中心の捜索に留まりました。
琴浦大山警察署 井上将 地域課長
「新たな手がかりは、残念ながら今のところ発見には至っていません。あらゆる方針を持って可能性を探りながらなんとか1分1秒でも早く救助出来るよう引き続き取り組んでいきたい」
捜索は、天候の状況を見ながら6日も朝から行われることになっています。
地元の山岳関係者 兠山真宏さん
「1メートル以上の降雪が一気にありましたので、凍った上に新雪が着きましたので、とても雪崩やすく危ない状態になっていたんです」
これは、地元の山岳関係者・兠山真宏さんが3月5日の午前11時ごろに撮影した写真。今回の雪崩の事故現場から東に約400メートル離れた場所でも雪崩が発生しました。
撮影した兠山真宏さん
「雪崩の規模としては、300メートル位流れてますね。それ以上の所もありました。大体100km/hか、200km/hのスピードで落ちてきますので、下にいて直撃すると、命の保障はないという状態です」
兠山さんは、今回、雪崩に巻き込まれた人たちが装備していなかった冬山登山には欠かせない三種類の器具は、必ず準備するよう呼びかけます。
兠山真宏さん
「自分の位置を知らせるビーコン、それから人を助ける探すためのプローブ(ゾンテ棒)ですね。それから人を救うために使うシャベル。この3つは、絶対に持って行ってもらわないと困ります。雪が降ると、気軽に登れる大山がとても厳しい山になります。そういう事を十分に把握して楽しい登山を心がけていただきたい」
これからも冬山登山シーズンが続く大山ですが、今回の雪崩事故は、多くの教訓も投げかけています。