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島根県立美術館で"新版画"の魅力に迫る企画展が盛況 国内外の作品183点を展示 島根県松江市

2024年2月23日 18:50
島根県立美術館で"新版画"の魅力に迫る企画展が盛況 国内外の作品183点を展示 島根県松江市

島根県松江市の島根県立美術館では江戸時代に流行した浮世絵を、新たな技法で発展させた“新版画”の魅力に迫る企画展が開かれていて2月23日も多くの人が訪れました。

赤と白のコントラストが鮮やかな風景画。昭和のはじめに国内外でブームを巻き起こした“新版画”の人気作品です。新版画とは、浮世絵の色彩の美しさに魅了された版元の渡邊庄三郎が大正時代、西洋の画法などを取り入れて作り上げた新しい木版画で、あえて手すりの跡を残す「ざらずり」など、それまでになかった様々な技法を用い、複雑な表現に挑んでいます。

雪の降るなか水辺に佇むサギを描いた作品もー。

島根県立美術館 五味 俊晶 学芸員
「板の木目がうつりこんでいるんですね。そういった面で大気の質感とかを表していたり、ちょっとでこぼこした様子が見える特殊な技法を用いてサギの質感を表現しています」

海外でも高く評価され、アップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏も多くの作品を収集していたという新版画。会場には、大正から昭和にかけて国内外の絵師が手がけた183点が並んでいます。

島根県立美術館 五味 俊晶 学芸員
「是非、現物を島根の地でご覧いただけたらうれしいなと思います」

この企画展は3月18日まで開かれています。