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高知が生産量日本一・ナス 新品種『お竜(りょう)』は生で食べるとまるでリンゴのような甘さ!【高知】

2025年4月3日 10:02
高知が生産量日本一・ナス 新品種『お竜(りょう)』は生で食べるとまるでリンゴのような甘さ!【高知】
高知の美味しい野菜の話題です。
日本一の生産量を誇り、高知県を代表する野菜・ナスの中でも今県内で主流になりつつある新しい品種があります。その名も「お竜」。生産の現場を取材しました。

高知県安芸市でナスやトマトを栽培するフォレストファーム。広さ17アールのハウスで年間20トン以上のナスを生産しています。フォレストファームの中村守貴さん(29歳)は、ナスの生産者を始めて今年が3作目。中村さんが、ここで1年目から育てているのが2018年に登場した新しい品種です。

ここ数年、主流になりつつある品種の名前が「お竜(りょう)」。
県内のナスは「龍馬」や「慎太郎」など幕末の土佐の偉人の名がついた品種がありますが、このナスは「龍馬」を改良した品種のため龍馬を支えた妻であるお竜と名付けられました。

お竜の最大の特徴は「単為結果性」と呼ばれる、受粉しなくても実がなる性質です。
受粉のために必要なミツバチの管理や人の手による作業がなくなるため、労働時間の短縮といった生産者の負担を大幅に軽減することにつながっています。

高知県は温暖な気候を生かしたハウス栽培が盛んで、高知のナス生産量は年間約4.1万トンと日本一を誇っています。中でも安芸地区は盛んで2.2万トンと県全体の半数を占めていますが、その手軽さからお竜は現在、安芸地区で生産されるナスの8割以上に広がっていて、県産ナスの主流品種になりつつあります。

もう1つの特徴が、味です。お竜は皮が薄く、種がほとんどないため口に残らず、ナスの食感が苦手な人も美味しく食べられるそうです。

お竜は、冬から春にかけて生産される今が旬のナス。調理していただくその前に、生でも甘いお竜をまずはからっと揚げた天ぷらでいただきます。まるでリンゴのような甘さを楽しめるのがお竜の特徴です。
薄く切った炒め物も。

龍馬を献身的に支えた妻のお竜。
高知で盛んに作られるナスのお竜も生産者を支える大切な存在になっています。
最終更新日:2025年4月3日 10:02
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