【衆院選】保守王国・愛媛でも自民に逆風で1議席減 自民2人 立憲1人が当選、一夜明け当選者に聞く
きのう投開票が行われ、自民・公明が過半数割れとなった今回の衆院選。愛媛県内の選挙区では1区と3区で自民党・前職の2人が議席を守り、2区は立憲民主党・前職が自民党候補を破り議席を獲得しました。
松山市全域を選挙区とする愛媛1区は、自民党・前職の塩崎彰久さんが10万5498票と他の候補に大差をつけて2度目の当選を果たしました。
塩崎氏:
「これから政治が仮に不安定になったとしても、知恵を使ってそしてあらゆる手段を使って政策を進めていかなければならない。なぜなら我々には立ち止まっている時間はもうないからです。このなかなか見通しの立たない新たな政治の時代に、しかし希望を持てる政治の時代に皆さんと一緒に前に歩ませてください」
激戦が予想された2区では、立憲民主党・前職の白石洋一さんが自民党・前職の井原巧さんにおよそ2万2000票の差をつけ当選しました。
白石氏:
「妻にこの時を見せるんだという思いでこの時を迎えて本当に良かったと思っています。無茶苦茶嬉しいです。お金に左右されず、本当に困っている方、今困っているだけじゃない、将来の見通しがつかないことで不安視している方々に寄り添った政策を作り実現していく。そういう政治にしたい」
20市町中14市町が選挙区となった3区は、自民党・前職の長谷川淳二さんが2位にダブルスコアの大差で圧勝しました。
長谷川氏:
「愛媛の3区、愛媛県の中でも、日本の中でも本当に厳しい課題を抱えている地域でございます。政治の力が必要でございます。これからも地域の課題の解決。様々な地域のご要望をしっかりと政策に反映し、予算や事業の形でお返しする、それをこれからさらにチーム力を発揮して先頭に立って働いてまいりたいと思います」
比例代表四国ブロックでは、愛媛県関係で比例名簿1位だった自民党・前職の村上誠一郎さんが13度目の当選です。
また、愛媛1区から立候補していた国民民主党・新人の石井智恵さんは小選挙区で敗れましたが、比例代表四国ブロックで復活当選しました。
石井氏:
「日本は今危機に瀕しています。人口が減る、周辺の国はいつ戦争を起こすか分かりません。そんな危機的な今の日本を私は今までの反骨精神でこの危機を乗り越えていけれるようにこの愛媛から国会に向けて取り組みさせて頂きたいと思っています」
「政治とカネ」の問題で全国的な自民党への「逆風」は保守王国・愛媛でも強く吹き…
2区落選 自民・井原氏:
「私自身は不記載についても適正な会計をしていましたから、もちろん私が所属した派閥の問題ではございますが、その辺のことがしっかり説明するのも難しかったし、有権者の皆様方にはなかなかそのことも伝える、伝わることも難しかった。そういう大きな風の中に飲み込まれて戦ってきたと思っています」
県内の投票率は51.95%と、前回を3.03ポイント下回る結果となりました。
有権者に約束する政策や政治改革とは。きょう当選者が一堂に会して共同インタビューに応じました。
出席したのは、3つ小選挙区と比例・四国ブロックの当選者、あわせて4人です。
まず選挙戦での争点の1つ、「政治の信頼回復」については。
塩崎氏:
「今まで派閥が決めていると言われていた様々な人事や意思決定。こういったものを透明化していくとか、年功序列の人事をやめていくとかまたは若い人や女性の声がもっと開かれた声が通るような政党に変えていく。こうした取り組みを進めていくことは、信頼回復のためには必要ではないかと思っております」
白石氏:
「政策活動費、これは認められてきてるけどもその使い方は裏金と同じです。選挙に使っても誰も咎めないし、わからない使途不明金です。これは止めないといけない。そのことによって選挙が歪められて、その歪められた結果、選挙結果によって政策が決められて、その原資を出してる企業そして業界団体の意向に沿った制度ができてるんじゃないかと」
長谷川氏:
「やはり派閥のしがらみにとらわれずに、政策本位であるいは実力主義で政策を議論し、切磋琢磨する。そうした集団に自民党が生まれ変わらなければいけないと思います。そのための党改革にも真摯に取り組んでまいりたいと思います。政治資金問題と党改革とこれを両輪で私ども真摯にまた全力で取り組んでいきたいと思います」
石井氏:
「莫大なお金をかけて選挙を行わなければならないそもそもの仕組み、このことを改革しなければ、ルールを決めて、透明性を図って、そんなことをしても必ず抜け道があります。そもそものその政治と金の問題、お金をかけないと選挙に通らない。だからお金がいるんだ。そんなことからやめていかなければ、この政治と金の場合は一切終わらないと思います」
そして、愛媛の課題と活性化については。
石井氏:
「新型コロナの影響で非常に疲弊していて、お店がどんどんなくなってしまっています。地域経済をもっと発展させていかなければならない。そのために収入を上げるように賃上げ、給料上げる。そして税金対策。税金の対策は減税をすることによって、結果的には消費が盛んになってくるということですね」
長谷川氏:
「やはり人口減少対策、地方創生対策が最大の課題であると思います。例えば水産ですとか農業の研究機関が東京にある必要は全くないと思うんですね。ぜひともそういう機関を可能であれば、地方愛媛にですね、そうした企業の地方会議ですとか、大学・教育機関の地方移転ですとかそうした地方創生の更なる政策。これをぜひ私は挑戦をしたい」
白石氏:
「やっぱりこの選挙区区割りいいですね。愛媛県の場合、三つになって、これがもう限界かなと思います。これ以上広がったらお1人お1人(話を聞く)のがかなり難しくなって、それが政治サービス国政に繋がるですね、住民サービスには技術サービスうまくいかないんじゃないかなというふうに考えてます。人口は確かにもうこの3つになっても減り続けておりますけども、選挙制度、ちょっと考えていかないといけない時期になってるということを痛感してます」
塩崎氏:
「若者や現役世代の方に故郷に残っていただいて、夢を追っていただく、そして都会に行っても戻っていただける場所を作っていくのか。これをやはり最優先で取り組まなければいけないと思ってます。働く場所を作っていくこと、中小企業の生産性を上げていくことそれによって所得を上げていくこと、そして若い人がチャレンジできるような教育環境や、それを応援する仕組みを作っていくと。こうした政策の総動員がまさに必要になってくると考えてます」