松山沖で自動車運搬船が座礁 乗組員ら全員救助され9時間以上無人のまま漂流 自動車約100台を岩国港へ運ぶ途中
21日未明の松山沖で起こった、自動車運搬船の座礁事故。乗組員ら12人が全員救助されましたが、船は一時、無人の状態で漂流する事態となりました。
木村伊織カメラマン:
「座礁した船が大きく傾き先端が沈んでいるのが確認できます」
穏やかな海に横たわる巨大な船。
21日午前1時すぎ、今治市の春山海運が所有する自動車運搬船「すおう」が、松山市の二神島沖合で岩に衝突、座礁しました。
「船体が右側に傾斜している船体を放棄する」
乗組員からの通報を受けて駆け付けた松山海上保安部によって12人全員が救出されたものの、船はその後、9時間以上にわたって、無人のまま漂流。
海上保安部が、付近を通る船舶に注意を呼び掛ける事態となりました。
清家陸記者:
「現在、サルベージの職員による船内調査が行われています」
長さ175.3メートル、重さ1万1千トンを超える、巨大な自動車運搬船「すおう」。
その後、海難救助を専門とする日本サルベージの船によって曳航作業が行われ、午後1時過ぎ、事故現場からおよそ13キロ離れた山口県屋代島の小泊湾に到着しました。
福岡県の博多港から山口県の岩国港に向け、自動車およそ100台や部品などを運んでいる最中に起こった、今回の事故。
すおうが乗り上げた岩は日中なら目視で確認できるという事で、松山海上保安部では、船長らから話を聞くなどして当時の状況や事故の原因について調べています。