愛媛県で震度6弱「2001年の芸予地震と同じメカニズム」専門家に聞く ”南海トラフ巨大地震”との関連性は
愛媛県内で初めて震度6弱を観測した今回の地震。近い将来発生が予想されている南海トラフ巨大地震との関連性はあるのでしょうか。
松山地方気象台の竹添竜也防災管理官です。
「海のプレートが陸のプレートのほうに沈みこんでいってますが、今回の地震につきましては海のプレートの内部で発生した地震となっています」
海のプレート内部で起こった今回の地震は、愛媛で過去にも発生しているといいます。
「今回の豊後水道と場所は違うんですが、同じプレート内部で発生した規模の大きな地震としては2001年3月24日の芸予地震。愛媛県の最大震度は5強を観測しております」
また、今年2月に南予地方を震源とした最大震度4の地震も、今回と同じメカニズムだったということです。
竹添防災管理官は、今回の地震は、震源が陸地に近かったことで揺れが大きくなったとみています。
南海トラフ巨大地震の想定震源域内で発生した今回の地震。“南海トラフとの関連性”は―
竹添さん:
「今回は6.6というところで評価基準(M6.8)に達していない地震になります。南海トラフの地震については陸のプレートと海のプレートの境界付近で発生する地震なので、そのメカニズムが違っているというところになります。メカニズムは違うけどもはっきり関連性が今すぐに全くないということは言えないのかなと考えている」
昨夜の地震では震度のデータをとりはじめた1919年以降、初めて県内で震度6弱を観測しましたが、津波は発生しませんでした。
竹添さん:
「地震の発生場所の深さが約40キロと深いところで発生したということもあり津波が発生しなかった。深さが例えば10キロとか浅い場合だと、そういう(津波の) 可能性もあったのかなと思う」
今後の注意点について竹添さんは、特に今後2.3日程度、震度6弱よりも大きな地震発生の可能性もあるとして
・特に揺れの強かった地域では危険な場所に立ち入らない事
・家具の耐震固定や避難場所を再確認することなどを呼びかけています。
また、揺れの強かった南予では地盤が緩んでいるところもあり、少しの雨でも土砂災害が発生するおそれがあるため、今後の雨の降り方にもご注意ください。