過去最多の1万656人が出場「愛媛マラソン」白熱の優勝争いに…60歳ランナーの世界記録更新に沿道沸く
過去最多の1万656人が出場、県内すべての市町、そして全国47都道府県すべてからエントリーがあった今年の愛媛マラソン。白熱の優勝争いに、世界記録の誕生、そして沿道のアツい声援で大いに盛り上がりました!
午前10時、気温3℃の中、過去最多1万656人のランナーが愛媛県庁前をスタートしました。
レース前半は愛媛出身で、今回の愛媛マラソンを実業団ラストのレースと決めた愛三工業の鈴木洋平と大学生ランナーが引っ張ります。
実況:
「フルマラソン最後引退レースと決めての出場です。初マラソンも実はこの愛媛マラソンでした」
26キロ過ぎからは鈴木と、愛媛出身で早稲田の後輩、日野斗馬の2人がトップ争いへ。30キロ手前で鈴木がトップに立ちますが…後方からみるみるトップとの差を縮めてきたのが中央大学の高沼一颯。
31キロを過ぎたところで中央大学の高沼一颯が鈴木を抜き去り、一気に独走状態に。2時間13分の好タイムで優勝しました。
一方の女子は、愛媛銀行陸上部の豊田、福田両選手がレースを引っ張りますが、28キロ過ぎで豊田がブレーキ。痛みをこらえフィニッシュを目指しますが、32キロ地点で棄権します。
後輩の福田がその想いも背負って走り…愛媛銀行の福田美空が地元愛媛で、愛媛マラソン初優勝を飾りました。
もうひとり今回のレースで前人未到の大記録に挑んだ選手が。
実況:
「この21番の男性が古泉辰雄60歳です。この男性は60歳のマスターズ世界記録に挑戦しようとしているんです。5キロ通過タイムは17分22秒でした。このままのペースでいくと2時間38分でのフィニッシュが予想されています。世界記録は2時間36分30秒」
60歳の挑戦。大きな声援が背中を押します。
そしてフィニッシュ前では…
実況:
「さあ古泉さんのフィニッシュ地点です。古泉さん、そして一緒に走っているのは、同じクラブチームランニングアカデミーの生徒さんと一緒に走ってらっしゃるということですが。あー後ろに土佐さんいっしょに走ってますね」
ゲスト土佐礼子さん:
「いいですね本当に」
教え子や沿道の後押しを受けた60歳、古泉辰雄さん。
フィニッシュ実況:
「世界記録達成です。皆からの大きな声がかかっています」
古泉さんは見事、世界記録を更新する2時間34分14秒という大記録を打ち立てました。
リポーター:
「(これまでの)世界記録は2時間36分30秒です。2分以上更新してのフィニッシュです」
60歳マスターズ陸上世界記録 古泉辰雄さん:
「自分の中では2時間30分を切るっていうのが目標だったので、きょうは大失速でいいとこがなかったかなという感じですね」
リポーター:
「誰ひとりそう思ってる人はいません」
世界記録を達成してもなお、古泉さんの挑戦は続きます。