【静岡知事選】9日告示 史上最多?の知事選へ
(静岡・川勝知事)
「6月議会をもってこの職を辞そうと思っています 以上です」
川勝知事の突然の辞職表明で大きく揺れた静岡県政。あれからわずか1か月余り。超短期決戦となった静岡県知事選挙は、史上最多の6人が立候補する様相となり、9日告示。激しい選挙戦に突入します!
知事選に真っ先に名乗りを上げたのは、元静岡県副知事の大村慎一氏です。大村氏は静岡市出身の60歳で総務省の元官僚。2009年に総務省から静岡県に出向し、総務部長を務めたのち2010年から約2年間 副知事を務め、川勝知事のもとで働きました。「オール静岡」を掲げ、自民党やJAグループからの推薦が決まっています。重点政策として「防災・危機管理」や「経済・所得」、「教育」に力を入れたいと話しています。告示が近づくにつれてより具体的な政策も発表。リニア新幹線の問題については「1年以内には結果を出す」と具体的な期間も定めました。
(大村氏)
「流域市町のみなさんと対応していくのが重要。そのうえで責任をもって解決する、しっかり対応する、スピード感をもって1年以内に結果を出すと言ったので、こういった課題に対し道筋をしっかりつけていきたい」
7日は浜松市を訪れ、市内に建設を予定している新野球場について「県の3案を基本としつつ、ゼロベースで考えたい」と訴えました。
(大村氏)
「浜松に野球場をつくりたいのであれば、しっかりともう1回透明なプロセスで、なぜ野球場が必要かということを議論するべき」「愛する浜松のためにゼロベースで検討と言っている」
また8日は、自民党静岡支部の定期大会に参加。その場には静岡市の難波市長が同席し「市長ではなく、個人として、是非大村さんに頑張ってほしい」と話しました。
(大村氏)
「私の訴えをしっかりと県民へ届け、県政をまっすぐ立て直していく、この仕事を成し遂げていきたい」
大村氏の次に名乗りを上げたのが、前浜松市長の鈴木康友氏です。鈴木氏は浜松市出身の66歳、西部の経済界などの支援、立憲民主党・国民民主党や、連合静岡の推薦を得て選挙に臨みます。大村氏と同じく「オール静岡」を掲げていて、長年の政治家としての実績をアピールしています。
(鈴木氏)
「政治家になって約25年、四半世紀、昨年まで活動した これが最後のご奉公になると思う これまでの知事の辞任で混迷する県政を立て直し、静岡のもつポテンシャルをいかしてさらに発展させたい」
また特に重視したい政策として「産業」を掲げ、企業誘致などに力を入れていくと訴えています。
(鈴木氏)
「市長時代に取り組んできたスタートアップ施策では、県西部の方で取り組みを進めてきた 東部、中部ものすごくポテンシャルがある、企業誘致などスタートアップ支援をガンガンやっていく」「オール静岡でベンチャーを生み育てて、ベンチャー企業が全国・世界へ飛躍していく歩みを我々がしっかり支援していく」
告示を前に鈴木陣営が戦略的に攻めているのが県東部です。7日も鈴木氏は、県東部8つの市町の首長のもとを訪れ、自身の政策を伝えていきました。
(鈴木氏)
「ここは観光振興とか産業振興、防災ですね、それぞれの地域にあわせてきめ細かくやっていかないといけないと思う」
(記者)
Q.「選挙に向けてのお気持ちは」
(鈴木氏)
「だんだん気合いが入ってきました」
3人目の立候補予定者は共産党の公認候補で、共産党県委員長の森大介氏です。この期間、「浜松まつり」に参加し、各陣屋にあいさつに回るなど活動してきました。森氏は藤枝市出身の55歳、新聞「赤旗」の記者などの経歴で、主張の柱はリニア新幹線の建設中止と浜岡原発再稼働の反対。国や企業に対ししっかりとモノを言う県政を目指すと訴えています。
(森氏)
「リニア建設の方はトンネル工事で南アルプスの貴重な自然が破壊されるだけでなく、大井川流域の62万人の皆さまの命の水の枯渇の問題がある」「県民の命と暮らしを守り、希望の持てる県政を実現したいと決意した」
4人目の立候補予定者は、政治団体代表の横山正文氏です。リニアの先進坑貫通工事を即座に許可し、推進する立場を示しています。
また、7日新たに2人が立候補を表明。
静岡市出身でアパート経営の村上猛氏は、リニア新幹線は「事業として成り立っていない」などと話しました。選挙活動は政見放送のみだということです。
そして、浜松市出身でコンサルティング会社社長の浜中都己氏も立候補を表明。「県民一人ひとりの要望に応える県政をつくっていきたい」と意気込みを語りました。
9日の告示、全員が正式に立候補すれば、史上最多6人での知事選に!17日間の熱い戦いが、幕を開けます。