静大と浜医大の再編めぐる8か月ぶりの会合に静大学長“欠席”…浜松市長は「説明を」
浜松市の中野祐介市長は7月26日の定例会見で、静岡大学と浜松医科大学の統合再編をめぐり8月6日に開かれる期成同盟会の会合に、静大の日詰学長が欠席することについて「合意案とは異なる案を説明してほしかった」と述べました。
静大と浜松医大の再編をめぐっては2019年、運営法人を1つに統合した上で「浜松地区の大学」と「静岡地区の大学」の2つに再編する「1法人2大学」案で両者は合意していました。
しかし、静岡大学は2023年12月、“合意案とは異なる”2つの大学を1つに統合する「1大学2校」案を正式な案とすることを決めていました。
その後、議論が平行線をたどる中、浜松市を中心とした「期成同盟会」は8月6日、8か月ぶりに会合を開くことを決め、日詰学長に出席するよう求めていましたが、静大は「日詰学長はもともと予定が入っていたため欠席する」意向を示しています。
これをうけて浜松市の中野市長は26日の会見で「日詰学長から合意案とは異なる案の説明をしていただきたかった」と述べました。
その上で、「人口減少が進む中、大学は生き残りがかかっている。悠長に見守るだけにもいかないので停滞している議論が前に進むようしっかり応援したい」と引き続き合意案に基づく再編を支援する考えを示しました。
また、浜松市長時代に期成同盟会を結成し「学長として失格」などと日詰学長を厳しく批判していた鈴木知事は知事就任後、「できる範囲で応援したい」としながらも「直接的な関与はできない」と述べています。
これに対し中野市長は「人口減少は静岡県全体の問題なので大学再編は浜松の問題ではなくオール静岡の問題。鈴木知事には引き続き関心を持ってもらいあるべき姿に向けて発信してほしい」と大学の統合再編への積極的な関与を求めました。