【創業50年】父が築き娘が引き継いだレトロな駅前喫茶店…こだわりメニューでこれからも(静岡市清水区)
お気に入りの 癒しの空間でおいしいお料理。きょうものんびりいただきます「カフェでごはん」。
(永見 佳織 アナウンサー)
「おいしいです。ほんとに~またこの雰囲気が素敵ですよね。懐かしさもありつつ、どこかホッとする雰囲気というか…そして、おもてなしの心に一輪のバラですよ」
清水駅前のグルメ通りにたたずむ喫茶店「羅比亜本店」。オープンしたのは約50年前。注文を受けてからサイフォンドリップでいれる香り高いコーヒーが人気です。開店当時からお店を営んできた目崎清貴さん。実は2年前に突然大きな病に侵され、長期入院。お店は一時休業に…。その時、お店を継ごうと決断したのが娘の奈々子さんでした。
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「これから父とやりたいって思っていたときに父が倒れてしまったので、今は本当に一緒にできてよかったなと思います。私は、この喫茶店の雰囲気がとても好きだったので、こういう雰囲気はそのままにして、家具も大事にさせてもらって、ただ、ずっと同じメニューっていうよりは、静岡っておいしいものがとても多いので、私も静岡ずっと好きで、もう絶対に静岡のものを入れようと思って」
大好きなお父さんと新たなスタート。リニューアルした人気メニューをいただきます。
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「お待たせしました、羅比亜ハンバーグです」
(永見 佳織 アナウンサー)
「盛りだくさんですね」
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「はい、地産地消のメニューを取り入れることにこだわっていますので、こちらのハンバーグには、静岡の岡村牛を使用させていただいております。まぼろしの、といわれているらしいんですけれども」
(永見 佳織 アナウンサー)
「いただきます。おいしい」
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「ありがとうございます」
(永見 佳織 アナウンサー)
「ちゃんと弾力があるのと、お肉のうま味がジュワーっと出てきますね」
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「本当ですか?ありがとうございます」
(永見 佳織 アナウンサー)
「お肉、ゴロゴロしてますね」
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「はい、粗びきにこだわらせていただいておりまして、お肉屋さんと相談をして、お出ししております」
さらに、奈々子さんのアイデアで、こんなアレンジも。
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「創業当時からお付き合いのあるパン屋さんなんですけれども、とてもおいしいので、これをハンバーグに入れてみようということで」
(永見 佳織 アナウンサー)
「だって、見て、もうこれ、パンにチーズがベローンってついちゃってんだもん。ピザトーストみたいな感覚になるじゃないですか」
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「そうですね。本当にそういう感じで、召し上がっていただいて、最後、残ったソースも十分おいしく召し上がれますので」
(永見 佳織 アナウンサー)
「いろいろな『好き』がつまっていますね」
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「そうですね。おいしいものは全部入れようと思って」
そして、「羅比亜」といえば、長年ファンの間で親しまれている「フルーツタワー」、これを食べずには帰れません。
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「当店のフルーツタワーになります。
(永見 佳織 アナウンサー)
「パフェのマリーアントワネット。すごい。これは昔ながらですか?
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「そうですね、だいたいの基本のベースのデザインは父が考案したもので、私が調理師学校のときに、シュータワーっていうのを作ったんですね。その時に父が、このタワーってのがいいって言って、フルーツタワーという名前になりました」
(永見 佳織 アナウンサー)
「もうどこから食べたらいいのか、わからない」
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「そうですね、皆さん悩まれて、リンゴの先から召し上がる方が多いですね」
ということで、タワーの中心にそびえ立つリンゴからいただきます。
(永見 佳織 アナウンサー)
「うん。フレッシュで甘いです」
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「ありがとうございます。中部横断道が通った関係で、長野に行きやすくなったものですから、お休みの日は、家族と一緒に出掛けがてら、お店のリンゴを仕入れてくるっていう感じで」
(永見 佳織 アナウンサー)
「あと、このものすごくいい色の、シャーベットですか?」
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「これは、森町で作られているベリーのジェラートですね」
(永見 佳織 アナウンサー)
「濃い。程よい酸味と甘み。あとね、も~のすごく香りがいい」
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「こちらの下の手作りのゼリーなんですけれども、こちらのゼリー(ジェラート)と相性がよくて」
(永見 佳織 アナウンサー)
「おいしい」
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「よかったです」
50年もの間、父が築いた人気の喫茶店。奈々子さんの思いは?
(オーナー 山ノ下 奈々子さん)
「父の良いところはもちろんそのままにしていき、私の静岡のものを使いたいという気持ちですとか、そういったところも出しながら、大切にこのお店を守っていけたらなと思っております」
そんな奈々子さんに、お父さんもエールを送ります。
(目崎 清貴 さん)
「娘とね、ちょっとメニューとかそういう面では、違うんですけど、彼女がやりたいことを何となくわかるもんで、後押しするような感じでね。これからも2人でね、一生懸命がんばりたいと思います」
残したいもの、変わっていくもの…それぞれの思いの中で、新たな「羅比亜」の歴史が始まりました。