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「食事のたびに注射」糖尿病患者のわずか2% 完治が難しい「1型糖尿病」 周囲の理解進まず

2023年10月24日 19:30
「食事のたびに注射」糖尿病患者のわずか2% 完治が難しい「1型糖尿病」 周囲の理解進まず

糖尿病には2種類あることをご存じでしょうか?

糖尿病のうちおよそ2%しか患者がいない1型糖尿病。

原因が不明なケースが多く、生活習慣病と称される糖尿病とも違うため完治が難しく、周りの理解も進んでいないのが現状です。

北海道帯広市内のレストランにやってきたのは、赤沼寿子さん57歳。

席に座るとまず取り出したのは…

(赤沼寿子さん)「これは血糖値を測る機械です」

赤沼さんは去年12月「1型糖尿病」と診断されました。

食事の前に血糖値を調べ、食べる糖質量に合わせてインスリンを自分で注射します。

(赤沼寿子さん)「糖質72グラムなのでインスリンを7単位打ちます。食前5~15分以内に打つのがベストと言われています」

インスリンを分泌する、すい臓の細胞が壊れる糖尿病は、1型と2型に分類されています。

2型は一般的に生活習慣病と称される糖尿病ですが、1型糖尿病は原因が不明なケースが多く、生活習慣を見直せば改善される2型とは違い、完治は難しいといいます。

(赤沼寿子さん)「一生治らないという医師の言葉と、自分でこれから食事をするたびに注射を打っていくというところは受け入れられませんでした」

日本に1000万人いるという糖尿病患者のうち、およそ2パーセントが1型糖尿病だといわれていて、子どもや若い女性が多いといいます。

(萬田記念病院 種田紳二院長)「特に1型の場合はあまり知られていないかもしれません。糖尿病というと肥満の方とか暴飲暴食してる方とか、2型の糖尿病のイメージを持たれるっていう方が多いですけれども。(1型では)子どもがインスリンを打っている糖尿病もあるんだということは、身近にいない限りあまり知られていないかもしれないですよね」

1型糖尿病は基本的に食事制限がないといいますが、患者数が少ないため、周りからは生活習慣病と称される2型糖尿病と同じようにみられることが多いといいます。

(赤沼寿子さん)「お菓子が配られていて私の席にきたら『あ、食べられないね~』って。それがすごくショックでした」

赤沼さんは自身の経験から1型糖尿病のことを知ってもらうため、NPO法人を立ち上げようとしています。

(赤沼寿子さん)「私が1型糖尿病になって3か月は絶望感と孤独しかなくて。今後私みたいに孤独で悩んでいる方に向けて明かりを差し伸べてあげたいな」

赤沼さんは患者や家族との交流会を開きながら、1型糖尿病の理解を広めていきたいということです。