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ルール違反の航行 再三の警告にも反応なし… 周囲への注意を怠ったか 函館タンカー座礁事故

2025年1月14日 16:13
ルール違反の航行 再三の警告にも反応なし… 周囲への注意を怠ったか 函館タンカー座礁事故

北海道函館市の沿岸に1月6日タンカーが座礁した事故で、座礁する前、タンカーは別の船の前を通行ルールに反して横切っていたことが、海上保安庁関係者への取材で新たにわかりました。

函館市内の沿岸で1月6日、座礁したタンカー「さんわ丸」は、座礁するおよそ30分前に大きく針路を変えていたことがわかっていますが、その際、タンカーの右側から別の船が向かってきていたにもかかわらず、海上での通行ルールに反して、タンカーがその船の前を左から横切っていたことが海上保安庁関係者への取材で新たにわかりました。

海上衝突予防法では原則として、右側の船の進行が優先されることが定められています。

また、タンカーが座礁する恐れがあると判断した海保が、AISと呼ばれる装置や無線を通じて繰り返し警告したものの、これらにタンカー側の反応がなかったこともわかりました。

その後、タンカーへ電話で警告内容を伝えたところ、船員から「変針する」と応答がありましたが、その直後に事故が起きたということです。

海保は当時、タンカーが周囲の状況に注意を払っていなかった可能性があるとみて、業務上過失往来危険の疑いで捜査を進めています。

最終更新日:2025年1月14日 16:13