死亡の大学生を襲ったクマ 過去に周辺で人を襲ったクマとは別個体 3歳オスと判明 北海道
北海道南部の福島町で男子大学生や消防士らあわせて4人がクマに襲われた事故で、DNA型の分析の結果、過去に同じ地域で人を襲ったクマとは別の個体であることがわかりました。
福島町の大千軒岳ではことし10月、登山中の男子大学生がクマに襲われ、その後、遺体が見つかりました。
同じクマは消防士3人も襲いましたが、消防士が刺した首付近のナイフの刺し傷が致命傷となり、その後、死がいが見つかりました。
これまで北海道立総合研究機構は、このクマの死がいから歯や内臓、毛などを回収しDNA型などを分析していました。
同じ福島町では2021年に77歳の女性がクマに襲われ死亡したほか、2022年には隣りの松前町で高齢夫婦がクマに襲われて重傷を負う事故が発生しています。
いずれの事故もクマのDNA型が判明していましたが、分析の結果、大千軒岳のクマのDNA型とは一致せず、別の個体だったということです。
道によりますと、こうした状況などから大千軒岳で4人を襲ったクマは、今回の事故で初めて人を襲った可能性が高いということです。
また3歳のオスだったことも判明しました。
道総研は引き続き、クマの太ももの骨を分析し、肉食性か草食性か、どういう物を食べていたかについて調べるということです。