テレビCMもよく見る“家族葬” 増加一途の背景と続々オープンの式場…その戦略に迫る 札幌市
お葬式の在り方が変化しています。
大勢の人を呼ぶ一般葬ではなく、家族葬をあげる人が増えていて、札幌にも続々と家族葬専門の葬儀場がオープンしています。
どんな背景があるのでしょうか。
2024年9月29日、清田区にオープンした葬儀場「家族葬のセレモニーハウス」。
この2年間で一気に5か所増やし、この店で8か所目となります。
オープン日は葬儀場の見学会とともに、あるユニークなイベントも行っていました。
プロのカメラマンによる、無料の遺影撮影会です。
元気なうちに写真を残そうと、多くの人が参加していました。
(札幌市民)「このあいだ、いとこが77で亡くなったから、私たちもそろそろ準備かしらと。私たちが決めて、子ども達にこうしてって言おうかなと」
(札幌市民)「やっぱり家族葬でやりたいと思っています。すごく興味あります。うちの両親は大きいのでやったので」
故人の知人や職場関係者など多くの人が参列する一般葬ではなく、親族・家族だけが出席する家族葬のニーズが高まっています。
この2年間の間に喪主を経験した2000人にとったアンケートでは、半数の人が家族葬を選択。
どんな点で人気を集めているのでしょうか。
(葬儀のこすもす 大久保康弘さん)「ご家族の皆様、接待から何からするまで非常にお疲れだと、ご家族であったりご親戚の方だけで見送りたい、そういったことが一番かと思います。二番目に費用的なところもあるかと思います」
一般葬が平均161万3000円かかっているのに対し、家族葬は平均105万7000円。
費用を安く抑えられるのも、家族葬需要の背景にあるといいます。
同じく清田区に9月にオープンした家族葬専門の葬儀場には、こんな特徴もー
(藤得記者)「こちらの葬儀場では、ソファーや畳の座敷など自宅のようにくつろぐことができます」
親族でゆったりとくつろぎながらお見送りができるよう、自宅風のつくりが特徴の葬儀場。
さらに、1日1組の貸し切り営業にすることで、他の葬儀会場の人と顔を合わせることもありません。
見学に訪れた人たちはー
(札幌市民)「やっぱり年齢もいっているので、ご近所づきあいも希薄になっているから、家族葬が中心なのかなと」
(札幌市民)「なんとなくこじんまりしているから、1日1組でいいと思います。お金をかけないで、そういう葬儀でいいかなと」
札幌市内で25か所を営業する家族葬のファミーユも、今後さらに拡大していくということです。
高まる家族葬需要。
時代の流れとともに葬儀の在り方も変化してきているようです。