冬の鉄路を守る 線路沿いの信号機や標識 除雪機械を慎重に操作 深夜の除雪訓練に密着 北海道
本格的な冬の到来を前にしたJR北海道の除雪訓練が小樽駅で行われました。
効率的な除雪を行うには何がポイントになるのかー
冬の鉄路を守る除雪訓練をSTVが独占取材しました。
(作業員)「エンジンかけます」
(作業員)「準備できた?」
(無線)「はい準備出来ました」
小樽市のJR小樽駅です。
在来線の発着が落ち着き始めた午後11時半ごろ、今季初の除雪訓練が始まりました。
冬の鉄道に雪は大敵です。
2022年2月には想定を超える大雪によって列車が立往生し、長期間の運休が発生しました。
大雪に見舞われる北海道の鉄道を守るためには常日頃の訓練が欠かせません。
線路の除雪に使う車両は「モータカーロータリー」通称モロ。
線路の前の雪をかき集め雪を吹き飛ばします。
訓練が行われる小樽駅には在来線が通る本線のほか、列車を留め置く留置線があります。
列車が本線にいる場合は、使っていないほかの線路に移動させた上でモロが除雪を行います。
この作業を繰り返し、駅構内の除雪が進みます。
(無線)「入れ替え準備整いました、どうぞ」
(輸送室)「はい本線4番、入れ替え運転手さん、入れ替え準備整った旨了解しました。こちらから再度呼びますので少々お待ちください、どうぞ」
輸送室とモロや列車の運転士との緻密なコミュニケーションがスムーズな除雪を支えます。
加えてモロの操作そのものにも慎重さが欠かせません。
(青柳記者)「線路近くに障害物があることを想定した訓練です。作業員が手動で扉を開け閉めしています」
(作業員)「はい左翼注意、ここ向かい風の前送りだからなんも見えないから気を付けてね。はい閉まるよ」
線路沿いには信号機や標識が並びます。
モロが近づくと速度を落としたり除雪装置を動かしたりする必要があります。
(JR小樽駅 中河光博副駅長)「除雪にはどのくらいの時間がかかるか、これまでの知識経験を基に皆で試行錯誤しながら限られた時間で除雪を一生懸命取り組むことが重要かと考えています」
雪による遅れや運休をいかに減らし、列車の安定運行を確保できるか。
冬の道民の足を守るための準備が進んでいます。