挑戦から1年弱で営業黒字転換も実現 北海道老舗企業の「リブランド」徹底解剖! サザエ食品・千秋庵が古い殻を打ち破る、強かな生き残り戦略の全貌とは 北海道

ロゴの変更に新商品の投入。
北海道内の老舗メーカーがこれまで培ってきたブランドイメージを刷新する動きが進んでいます。
古い殻を打ち破り、時代をつかもうとする企業の戦略を取材しました。
小豆色のまるまるとした「おはぎ」。
もち米がたっぷりとあんこに包まれています。
道民が慣れ親しんだこちらの商品はー
(購入客)「おはぎっていろいろあるけど、やっぱりサザエのおはぎは口では言えないな。サザエっていう味ですよ。1回5個くらい食べる」
サザエ食品が一つ一つ手作りしているおはぎです。
あんこに使っているのは十勝産の小豆です。
機械で丁寧に洗浄してから十分に加熱し、砂糖などを加えるとー
サザエ食品の代名詞・おはぎの主役である、あんこの完成です。
サザエ食品はこのほど「リブランディング」を行うと発表しました。
これまで作り育ててきた自社のブランドイメージを刷新するという意味です。
(サザエ食品 石水創社長)「ブランディングとは約束と生き様である。この言葉にガッと刺さりまして。サザエの強みは何か、サザエはこれからどういう方向にいくのかというのを決めていきました」
サザエ食品は1957年、函館・朝市の食堂としてスタートしました。
創業者・野村とみが漫画・サザエさんのにぎやかなイメージにあやかって名付けたのが社名の由来です。
おはぎの名店として道民に親しまれ、全盛期の1993年には年商100億円を突破し、全国に155店を構えましたが、業績が低迷。
2015年に石屋製菓の子会社として再スタートを切りました。
リブランディング戦略ではこれまでの人気商品がさらに進化しました。
たとえば、代名詞のおはぎはこれまでの商品より1.3倍大きいものを考案。
創業者・野村とみがふるまっていたおはぎの特徴が大きさだったことから「とみのおはぎ」と命名しました。