3歳女児が死亡 ワンボックスカーの死角に入り込んだか 「前をよく見ないで発進した」 北海道
北海道岩見沢市で13日、3歳の女の子がワンボックスカーにひかれ死亡した事故。
停車していた車が発進した際に、女の子が巻き込まれたとみられていますが、そこには運転手が気付きにくい、事故の危険性が潜んでいました。
住宅街を照らすパトカーの赤色灯。
現場には血痕が残っていました。
岩見沢市で13日夕方、遊具で遊んでいた久保明莉ちゃん3歳が、ワンボックスカーにひかれました。
明莉ちゃんはその場で死亡が確認されています。
なぜこのような事故が起きてしまったのかー
事故の状況が明らかになってきました。
(百瀬記者)「亡くなった女の子は、事故の直前に家の前で遊んでいるのを近くに住む人が目撃していました」
現場は閑静な住宅街です。
ワンボックスカーを運転していた男性は同乗者を降ろすため、わずかな時間停車。
明莉ちゃんは家の前で遊んでいました。
その後、車が発進した際、明莉ちゃんは車の前方で巻き込まれたとみられています。
(近くに住む人)「ことしになって初めて外で遊んでいるのを見た」
(記者)「(事故後)警察は車のどこを確認していましたか?」
(近くに住む人)「前の下のところ。何回もしゃがんで見る姿があった」
「前をよく見ないで発進した」
このように話している運転手の男性。
なぜ前にいた明莉ちゃんに気付くことができなかったのでしょうかー
これは、事故を起こした車と同じ車種の車です。
3歳の女の子の平均身長と同じ高さのパネルを置いて、運転席からどのように見えるのか検証してみます。
3メートル離れた位置では前方のパネルを確認できますが…
およそ1メートル手前ではパネルが隠れ、運転手の死角となっていました。
今回の事故も警察は、明莉ちゃんが車の死角に入り込んだ可能性もあるとみて捜査しています。
そして専門家は、家の前など住宅街では車への恐怖心を持たずに子どもは遊ぶため、注意が必要だと指摘します。
(交通事故鑑定人 中島博史さん)「助手席側まで体を乗り出して確認したり、運転席側の窓を開けて様子を見る。もしそこで声が聞こえれば近くにいることが気付けたりするので、このような悲しい事故が減らせると思う」
子どもが外で活発に遊び始めるこの時期。
運転する際は改めて車の死角に注意が必要です。