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【能登半島地震】新潟市西区の液状化被害 多くのボランティア駆け付ける 広がる支援の輪《新潟》

2024年1月13日 13:05
【能登半島地震】新潟市西区の液状化被害 多くのボランティア駆け付ける 広がる支援の輪《新潟》
ボランティア

液状化の被害が相次いだ新潟市西区では1月6日からの3連休、現地にボランティアが入り土砂の撤去作業が行われました。一刻も早い復旧へ各地で支援の輪が広がっています。1月6日から8日までの動きをまとめました。

道路を覆いつくす泥

道路を覆いつくす大量の泥。液状化の被害が相次いだ新潟市西区です。こちらの住民は自宅が傾いてしまったといいます。

住民
「どうしていいか今ちょっと考えられない、とりあえず今は精一杯作業するだけです。人手は必要ですね」

力強い味方、ボランティア

自宅の前に残る多くの土砂。そこに力強い味方が。ボランティアです。社会福祉協議会が募集を呼びかけたところ応募が殺到。3連休でおよそ240人が集まり、土砂の撤去作業を手伝いました。

中越地震を経験したボランティアも

中越地震を経験したボランティア
「20年前の中越大震災の時に小学校6年生だったんですけど、その時に被災をして避難所生活でたくさんの人に支援していただいた記憶があって、何か力になれたらいいなと思って参加しました」

参加者の中には中越地震で被災した人も。手際よく土のう袋を扱う女性。中越地震で自宅が大きな被害を受け生きる希望を失っていた時、全国から集まったボランティアに大きな力を貰ったといいます。

助けてもらって今がある

「生きていけないほど私も被災した、その時に全国から助けていただいて今がある、その恩返し。他人事じゃない。被災して何日目だとこういうことで悩んで苦しんで、こういう時期に来たんじゃないかと自分を振り返って重ね合わせながらなんとかお手伝いしたい」

住民
「こういう風にボランティアさんが駆けつけてくれると非常に助かります」
「本当に今回は予想以上だったので中越の地震でもこんなことなかったのでこれで早く復旧したい」

同じ頃、多く人が集まっていた場所があります。

長い車の列は何?

リポート
「こちらの清掃センターでは地震で発生した震災ゴミを無料で受け入れているんですが、このようにごみを持ち込む車の列がずらっとできています」

災害ゴミを無料受け入れ

新潟市内では、7か所の清掃センターで災害ゴミを無料で受け入れています(2月末まで延長)。西区にある清掃センターでは6日朝、被災した人たちが壊れた食器や家具などを持ち込んでいました。

女性
「本棚落ちてしまったので使えなくなったので持ち込んできた。廃棄にいつもお金払うんですけど、いま助かる」

お風呂を無料開放

一方、こちらは新潟市西区の福祉施設。館内のお風呂を被災者に無料で開放しています。

近くの住民
Q)どうです湯加減は?
「最高。はははは」

8日時点で、新潟市西区で続いていた断水はほぼ解消しましたが、未だ漏水の修理が終わっていない住宅もあり、自宅で入浴できない人も多いといいます。

訪れた人
「もうぽかぽかです。きょうはゆっくりできます」

寺尾荘 近藤 栄 さん
「体が温まれば気持ちも休まると思うので、遠慮なく来てもらいたい」

屋根瓦の損傷が相次ぐ上越市

上越市では6日時点で、雨や雪に備え屋根にかけるブルーシートが配布されました。上越市ではこれまで374棟の住宅で被害が確認されていて、中でも屋根瓦の損壊が相次いでいるといいます。

被災した住民
「天気心配で、すぐに対応してくれたのでありがたいなと思って」

雪の中、液状化の住宅街では

雪が降り積もった1月8日。液状化の被害が広がった新潟市西区の住宅街では。

「はいっ、ほっ、はいっ」

町内会の有志およそ10人が集まり砂や泥の片づけ作業に追われていました。

住民
「最初は何から手を付けたらいいかわからなくて、申し訳なくて応援をお願いすることもできなかった。やっと今、ここをやれば何とかなるかなって、だんだん冷静になってきたという感じです」

建物の被害調査が本格化

地震から一週間、新潟市西区では公的な支援を受けるために必要となる「り災証明書」の発行に向けて建物の被害調査が本格化していました。

住民と市職員
「どれぐらい傾いているか分かりますか」
「3センチぐらい傾いているので角度的にはいい角度かと思うんですが」

新潟市内では8日午前8時時点で「り災証明書」の申請が3749件あり、そのうち西区は2806件にのぼっています。

住民
「この傾きはしばらく慣れるまで気持ち悪くなりますよ」

上越市でも調査

一方、上越市でも。

「ここ傾きなしです」「はい」

雪の中、市の担当者による調査が進められていました。

住民
「また一歩進んで、気持ちが前に行ったような気がします」

上越市の担当者
「皆さんお待ちなので一刻も早く回りたいと考えています。被害調査を行って1週間後くらいを目処には、り災証明書を発行したいと思っています」

県によりますと、8日時点で新潟市を除く市町村の住宅被害は908件、このうち上越市は374件の被害が確認されています。

市営住宅を無償提供

そうした中、小千谷市は被災者を支援しようと市営住宅を無償で提供すると発表。8日から電話やメールで受け付けを始めました。およそ30世帯を受け入れ、県内だけでなく県外も対象としています。入居期間は2週間から3か月程度で延長の相談は可能だといいます。また、光熱費や水道費は入居から3か月まで無償、布団や暖房器具などは市が用意するということです。

小千谷市 宮崎悦男市長
「小千谷市は2004年の中越大震災で本当に全国の方々からお世話になりました、暖かい場所で避難できるように精一杯の環境を整えてまいります」


「夕方ワイド新潟一番」2023年1月8日放送より