6人が死亡した三幸製菓の工場火災から3年 社長が遺族訪問 「いまだに不信感」《新潟》
6人が死亡した三幸製菓の工場火災から11日で3年です。
三幸製菓の山下仁社長が遺族のもとを訪れましたが、遺族は不信感を示しています。その理由とは……
火災は2022年2月11日の深夜、村上市にある三幸製菓の荒川工場で発生し、従業員6人が死亡し1人がケガをしました。
消防庁の最終報告書によると乾燥機内にたまった「せんべいのかけら」が原因で出火したとみられています。
伊藤美代子さんです。あの日、帰らぬ人となってしまいました。
火災から3年経った11日、三幸製菓の山下仁代表取締役社長が遺族のもとを訪れました。火災が起きたことへの謝罪や安全対策の取り組みを説明したということです。
【三幸製菓 山下仁 代表取締役社長】
「(遺族から)働いていたときの人となりなどを教えてほしいという言葉をいただきましたので、それは一緒に勤めていた社員などに聞き取りまして報告させていただきたいと答えました」
Q)人となりを教えてほしいと言われて社長の口からはきょう答えられなかったということですか?
【三幸製菓 山下仁 代表取締役社長】
「はい、私は3年前の工場のことはあまり詳しくなかったので後日現場の方の意見を聞きながらまとめさせてもらって答えさせていただこうと思っている」
遺族によると、伊藤さんは職場では良い人間関係を築き、やりがいも感じながら働いていたといいます。
【伊藤美代子さんの息子】
「(母が)どういう人かもわかっていない人に仏壇で頭下げられてもこっちとしては気持ちが伝わらない」
三幸製菓は安全対策に取り組むと強調していますが、伊藤さんの息子は11日の対応も含めて不信感は消えないままだと話します。
【伊藤美代子さんの息子】
「ハード面が完璧でも社員の気持ちもわからずに働いているようでは今後もどうにもならないのかなと。信用は全然できていないですよね、いまだに」
火災をめぐっては警察が当時の佐藤CEOなど幹部4人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検していて新潟地検の捜査が続いています。