SNSで話題 新潟交通のバス車内に「こども運転席」を設置 そのねらいとは 《新潟》
新潟交通が10月、導入した1台のバスがSNSなどで話題になっています。車内に設置されたのが運転士を体験できる「こども運転席」です。
どのような仕掛けなのか、そのねらいとは。
このバスの車内に…
JR新潟駅のバスターミナルに到着した1台のラッピングバス。その車内に10月から設置されたのが「こども運転席」です。
3歳の男の子が”運転”
この日、乗り込んだのは、乗り物が大好きという新潟市内に住む3歳の男の子。本物の運転士さながら、真剣な表情でハンドルをさばきます。
Q)いまどんな気持ちですか?
「うれしい気持ち」
Q)運転してどこへ行くの?
「水族館だよ」
「こども運転席」はどのような仕掛け?
いったい、どんな仕掛けのバスなのか。
記者も体験させてもらいました。運転士の後方に設置された「こども運転席」。ハンドルにスピードメーター、アクセルやブレーキ、車内のスイッチまで忠実に再現されています。
「新鮮で楽しい」
記者リポート
「バスが交差点に向かって進んでいきます。運転士のかたは普段こんな景色をご覧になっているんですね。新鮮で楽しいです」
臨場感も味わえる
モニターに映るのは運転士と同じ目線の景色。前方に設置したカメラの映像がそのまま映し出されています。
記者リポート
「直進に入るとかなりスピード感が感じられます。臨場感もあって楽しいです。運転している気分を味わえますし子どもはたまらないですね」
バス会社のねらいは?
なぜ、「こども運転席」を設置したのか。背景にあるのは深刻な“運転士不足”です。
新潟交通は運転士不足による人件費の増加や燃料費の高騰を受け、今年9月、路線バスの運賃を値上げしました。運転士不足は全国的に大きな課題となっています。
新潟交通 乗合バス部 企画調整課 山田快多さん
「地方のバス事業者はかなり運転士不足に悩まされています。そういったところの解消のひとつになればと思います。この席に座ったことで“運転するのって楽しいな”、“運転する仕事もいいな”と思っていただいて将来的にはバスの運転士を目指してもらうことも期待できれば」
SNSで多くの反響が
この「こども運転席」、SNSで投稿されると多くの反響が…。
「絶対子どもが喜ぶやつ!」
「大人だけど乗ってみたい」
「子どもが降りるの拒否しそうなくらい楽しそう!」
ちなみに、子どもが優先ですが、空いていれば大人が座っても良いとのことです。
運行開始から1か月。さっそく人気を集めています。
体験した子ども
「うんてんしゅ、たのしかったです。まがるところもぜんぶ、うんてんした」
Q)大人になったら何になりたい
「・・・電車の運転士さん」
運行は一部の便で 土日祝日のダイヤは公表
運行するのは新潟市中央区と西区の路線の一部の便で、平日はダイヤが固定されていませんが、土日・祝日のダイヤは公表されているということです。