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【独自取材】目指せ新潟”ラーメン日本一” 山形市から首位奪還なるか なんと 普段は手を組むことのないお店が期間限定でチームを結成《新潟》

2023年11月2日 16:02
【独自取材】目指せ新潟”ラーメン日本一” 山形市から首位奪還なるか なんと 普段は手を組むことのないお店が期間限定でチームを結成《新潟》
コメだけじゃない新潟ラーメン事情をアップデート

 県民食とも言える新潟のラーメン。 去年ラーメン消費金額1位を山形市に奪還されてしまいました。 今年も残り2ヶ月。 普段は手を組むことのないお店が期間限定でチームを結成しました。

目指せ日本一!新潟ラーメン事情

 旬な話題を掘り下げるアップデート、今回のテーマは「目指せ日本一、最新新潟ラーメン事情」。新潟市とラーメンの消費金額を争っている地域は山形市です。

 総務省統計局の調べによりますと、中華そば消費金額で2021年は新潟市がこれまで8年連続1位だった山形市を抜いて1位となりました。2022年はこの山形市に1位を奪還されてしまいました。今年は返り咲くべく新潟のラーメン店は美味しいラーメンを作り続けています。そこでより多くのラーメンを食べてもらおうと新潟でラーメン店を営む企業3社が手を組んで期間限定のキャンペーンを始めました。

行列の絶えない新潟市のラーメン店「まごころ亭」

 お昼時、空腹の胃袋を満たしてくれる熱々のラーメン。新潟市にあるラーメン店「まごころ亭」。行列が途絶えることがないほどの人気店です。こちらで、期間限定で出しているラーメンが越後味噌の濃厚担々麺。

角中(まごころ亭)長谷川 和樹さん
「元々レギュラーメニューで担々麺があるのでちょっとそことはガラッと変えたような味付けで作らせてもらったのですけど、その中でもやっぱり、まごころ亭らしさというのを残すために、まごころ亭の味噌ラーメンとか他のラーメンで使っている具材をちょっとトッピングとして今回使わせていただきました」

 ラーメンに使われている味噌は小千谷市の老舗・山崎醸造との共同開発。このラーメンだけの限定味噌だれです。一般的な味噌よりも、ちょっと麹感が強かったり塩味が強かったりというので、今回だいぶ違うテイストで作ることができました。

 ラーメンをもっと楽しんでもらいたい。そんな思いから、だるまやグループ、キタカタグループ、角中グループの3社がタッグを組んで“新潟ラーメン王国”と題し、ラーメンキャンペーンをスタートさせました。キャンペーン期間中に食べることができる期間限定のラーメンは全部14種類。そのラーメンにふんだんに使われているのは新潟県産の食材。その魅力について、まごころ亭の長谷川さんは、「ラーメンで県産食材を使うのは新潟の人からすれば一番馴染みやすい」と話します。

新潟県産きのこを使った醤油ラーメン

 新潟市秋葉区にある「無尽蔵にいつ家」。こちらでも県産食材を使ったラーメンが。提供しているのは新潟醤油きのこらーめんです。使われているキノコは全て新潟県産。八色椎茸やブナシメジなどがふんだんに入っています。きのこを生産している農家は 県産だからこその新鮮なキノコをこの機会にたくさん味わってほしいと話していまし た。さらにこのラーメンのために開発された焦がし醤油は芳醇な味の県産キノコとの相性も抜群です。

キタカタ(無尽蔵)坂井 貴之社長
「山形県に第1位を奪取されたっていうところに関しては、率直に悔しい思いもありますし、ぜひ我々で何ができるかわかりませんけどもその一翼を担えるべく引き続き新潟県民の方々にラーメンを食べていただけるように頑張っていかなきゃなという気持ちです」

 新潟市と山形市で1位2位を争っているラーメンの年間消費支出ランキング。8年連続1位だった山形市を抜き、一昨年1位になった新潟市。しかし去年その座を奪還されてしまいました 今年改めてその座につくため、今回のラーメンキャンペーンは絶好の機会と坂井社長は話します。

一方、去年王者・山形市の”ラーメン愛”

 一方、2年連続の1位を目指しているのがお隣・山形市。今回スタッフは相手の今を知るために山形市へ。まずは街の方に話を伺ってみると。

Q「新潟のラーメンというと何か印象ってありますか?」
A 「全然 わかんないです」

Q「普段どのくらいラーメンを食べていますか?」
A「週1で食べている気がします」

Q「お気に入りのラーメンは?」
A「私は辛味噌系のラーメンが好きです」

Q「新潟のラーメンの印象は?」
A「新潟ってラーメンというイメージがなくて、お米のイメージが強いです」

多くの方から、「新潟にはラーメンのイメージがない」という回答が。

「負けたから今がある」

 続いてお邪魔したのは、山形駅から車で10分ほどのところにある「ケンちゃんラーメン山形」。 こちらでいただけるのは中華そば。独特の平打ち麺に香り高い煮干しのスープ。山形県民熱愛の大人気ラーメンです。一度新潟に負けたから今の山形があると店主の阿部さんが話します。

ケンちゃんラーメン山形 阿部勝重さん
「一昨年8年ぶりに2位に陥落したっていうことが全国的に話題になって山形市民も2位に落ちたのか、ということで自然発生的にムーブメントが生まれたっていうか、それで今まで一つになることがなかったラーメン屋さんたちが一つになって無事1位を奪還しました。新潟さんには申し訳ございませんでしたが、それで市長が山形市はラーメンの聖地ですと宣言していただいて、ラーメンが観光資源の一つとして役に立てることができるという意味で本当に1位になったのはすごく嬉しかったです」

 新潟ラーメン界の勢いについて阿部さんは、「追い上げはすごいと聞いていますので恐々としています、いい勝負ができれば」と話します。

”ラーメン日本一”奪還を狙う新潟 キャンペーンも

 茹で上がったばかりの熱々の麺。新潟市のラーメン店「万人家」の限定ラーメン。背脂がたっぷり入ったジャンボワンタン麺です。秋の味覚・県産ブナシメジと舞茸を使った食欲をそそる新しい一杯が完成しました。

だるまや(万人家)斉藤 雄司社長
「新しいお客さんとの出会いが楽しみですね。今まで自慢の一杯を提供し続けてきましたが、新しいラーメンをグループで作って新しいお客さんとのふれあうというのはすごく楽しみにしてます」

新潟ラーメン界が目指す”これから”

 ラーメン日本一奪還を狙う新潟。その一翼を担う今回のキャンペーンですが、発起人でもある斉藤さんはこう話します。「新潟県のラーメンはそれぞれ特徴が地域ごとにあって珍しい県民食だと思う。1位を奪還されたっていうのは悔しい思いもあるけど協力しあって一杯のラーメンを作るとか、そういう時期にそろそろ来ているのではないかと。その大きな力で新潟県のラーメンを一杯完成させるって魅力的ですよね」

(「新潟一番」2023年10月5日放送)