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【爪痕残る中】能登半島地震から1か月 元の生活を取り戻そうとする人たち 《新潟》

2024年2月1日 20:47
【爪痕残る中】能登半島地震から1か月 元の生活を取り戻そうとする人たち 《新潟》
能登半島地震から1か月。被災者は1日でも早く元の生活を取り戻そうとしています。2月1日の動きをまとめました。

ひび割れた道路に…うっすらと残った砂。

液状化現象が発生した新潟市西区では、今も、自然の脅威の爪痕が残っています。

り災証明書の発行なども随時行われていますが…。

「もう(元の家に)いられないですね。だって傾いちゃってどうしようもないでしょ」

こちらの男性は住宅が地盤沈下で傾いたため家を離れることを決めたと言います。ですが、新たな行先はまだ決まっていません。

〈転居を決めた男性〉
「さみしいばかりで声が出ないですよ。ふつうだったらおめでとうとか今年もよろしくとか挨拶するけど、そんな挨拶もしたことない。ことしは」

新潟市は被災した「私道」の整備費用を負担することを決め、2月1日から受け付けが始まりました。

〈申請に来た人〉
「1本の道を直すのに200万円ほどになります。お年寄りもたくさんいますし年金だけの生活では負担は非常に重い」

〈新潟市土木部道路計画課 加治覚課長補佐〉
「公共も民間も関係ない災害だから民地の復興の支援という位置づけで少しでも負担が解消できるようにしたい」

「場所を詳しいところを教えてもらいたいんですけれどこちらの住宅地図で…」

新潟市西区に住む笠原さん夫婦です。

笠原さんが住む地域は自宅前の「私道」が割れ、地震で傾いた家を直すことができなくなっています。

「私道」に関係する地域住民全員から同意を取り、代表として申請に訪れました。

〈笠原和子さん〉
「家も傾いて道も盛り上がっているので道路の復旧が決まらないと排水とかの傾斜も決まらないのでまず道路を直さないと家の傾きも直せませんと言われている」

いまも大きくひび割れたままの道路。

住む人同士でお金でもめないように…

〈笠原和子さん〉
「なんか涙が出そうだけど大変でしたね。前向きに進んできました…うん」

笠原さんは行政の支援制度などを調べて地域の人に伝え、一緒に元の生活を取り戻そうとしています。

一方、上越市では・・・。

(リポート)
「地震から1か月がたちましたが津波の被害にあったこちらの海水浴場では今もなお山積みとなった資材が残されています」

店に流れ込んだ土砂はこの1か月で撤去し、1日も店の関係者が訪れ、まだ使えそうな機材を運び出していました。

〈売店の従業員 渡辺淳さん〉
「8割くらいの売りものは波がかかってダメになった。使えるもの、使えないものをわけて処分しないといけない」

ことしの夏は店を開く方針だといいますが。壁の修理や店内の整理にはまだまだ時間がかかるといいます。

津波によって自宅に被害を受けた上越市港町に住む安田みさ子さん(74)。

「きのうやっとここで晩飯を食べた」

安田さんの自宅は津波によって80センチほどが水に浸かったといいます。

「押していいよ、もうちょっとおっけー」

地震から1か月。ようやく床の張替えや壁の修理を終え、少しずつ元の生活を取り戻していました。

しかし…

〈安田みさ子さん〉
「全部水入っているところに帰ってきたからそれをまた夢に見ちゃうのよ。日が経つごとにだんだんね、ダメ、体の調子が悪くなってきた」

今でも当時の被害を思い出すことがあるといいます。