横田めぐみさん拉致46年 帰国果たせぬまま時間過ぎ 拉致被害者・蓮池薫さんは踏み込んだ外交を政府に求める 《新潟》
横田めぐみさんが拉致されてから11月15日で46年です。岸田首相は「多くの被害者が北朝鮮に取り残されているのは痛恨の極み」と述べました。拉致被害者の蓮池薫さんはより踏み込んだ外交を政府に求めています。
横田めぐみさんは1977年11月15日、新潟市内で北朝鮮の工作員に拉致されました。
あれから46年。政府はいまだにめぐみさんを取り戻すことができていません。
〈岸田首相〉
「横田めぐみさんをはじめ、いまだ多くの拉致被害者が北朝鮮に取り残されている。このことは痛恨の極みであり、そして大変申し訳ない」
11月14日、新潟市で開かれた講演会。
〈拉致被害者 蓮池薫さん〉
「拉致被害者の親の世代が2人になったというのは皆さんよくご存じだと思います。(めぐみさんの母)早紀江さんと有本恵子さんの父・明弘さんです。最後に存命されている方です」
親世代の高齢化を指摘するのは拉致被害者の蓮池薫さんです。
めぐみさんの母・早紀江さんは87歳になりました。
11月11日の県民集会は体調を考慮して来場せず、「めぐみが帰ってくるまでは生きながらえたい」とビデオメッセージで訴えました。
「時間がない」と訴えた蓮池さん。
しかし「時間がない」のは北朝鮮側も同じだと指摘します。
〈拉致被害者 蓮池薫さん〉
「日本からの経済協力等はある意味想定していると思う。ところが今、拉致問題を解決しなければ、日朝関係において北朝鮮が望むかたちでの関係改善は考えられない。時間は日本側だけじゃなくて“北”にとってもないんだよというメッセージを伝えていくことが必要」
めぐみさんの弟・拓也さんが代表を務める家族会もことし「残された時間」を前提に方針を打ち出しました。
親世代の家族が生きているうちにすべての拉致被害者の一括帰国が果たせるなら、“北朝鮮への人道支援に反対しない”と総理に報告しています。
〈拉致被害者 蓮池薫さん〉
「“北”は対日関係で何を考えているかという情報を収集し、それにもとづいて日本の立場を明確に“北”に伝えていく」
蓮池さんは、北朝鮮との交渉を重ね、日朝首脳会談につなげてほしいと政府に求めました。
〈訪れた人〉
「(解決が)難しかったから伸びただけとは思いませんが長すぎたという気は正直いってしますよね。もっと前になんとかならなかったのか」
経ちすぎた長い時間。一刻も早い解決が求められています。