組体操も騎馬戦もない? 昔と令和の「運動会」消えた名物種目と新たな取り組み 大分
運動会シーズンを迎えましたが、最近の運動会は昔と変わったなぁという声を聞くことはないでしょうか。いま、子供たちの安全などを考慮しその在り方や競技内容が変わりつつあるようです。
迫力ある応援合戦で始まったのは、大分市にある大分工業高校の体育大会。勝利を目指して6つの科が争いました。
こちらは名物競技の「ガチョウとカメ」。2人1組となってユニークな体勢でスピードを競うもので会場は大いに盛り上がっていました。
◆生徒
「力がみなぎっていつもよりうまく走れる」
「体育祭楽しいです」
一方、こちらは大分市の稙田小学校。先週から運動会の練習が始まったばかりです。
大分市では運動会を10月に開催する小学校が多い中、稙田小学校は2024年初めて11月に開催します。その理由は…。
◆稙田小学校 岩尾健太郎教頭
「熱中症対策が主な理由、ことしは特に猛暑日が続いたので児童の安全を考えて11月開催とした」
毎年9月末から10月上旬にかけて運動会を行っていましたが、熱中症対策のため涼しくなったタイミングで練習を始めました。
◆3年生 男の子
「涼しい とても。汗をかかなくていい」
◆3年生 女の子
「とても動きやすい。外でもいっぱい遊べるし、ダンスもとてもしやすいのでいい」
またこれまでは運動会を朝から午後3時ごろまで行っていましたが、コロナ禍は感染対策のため午前中のみの開催としました。
良い面もあったそうで、いまも午前中のみの開催を続けています。
◆稙田小学校 岩尾健太郎教頭
「子どもたちにとっても、午前中開催ということで体力的にも非常に負担なく進められるようになった」
また練習に必要な時間が短くなるため学習時間の確保にも繋がるということです。
昔と比べて、令和の時代の運動会は11月の開催になったり午前中で終わる学校もあるようです。さらに調べてみると、種目の内容にも変化がありました。
稙田小学校では6年生の団体種目が、2023年までは棒を引っ張って陣地に持ち帰る「棒引き」でしたが2024年から「綱引き」に変更されました。
子供同士の激しい接触を避けてより安全に配慮して団結力を深める種目にしようというのが理由だそうです。
また、昔はお馴染みだった組体操も現在は行っていません。
一部が「表現」という種目の中に盛り込まれていますが、ピラミッドなどの大技は危険なためしていません。
そのほか騎馬戦もけがをする危険性があることから、4年前から行っていないということです。
稙田小学校の岩尾教頭によりますと「コロナ禍をきっかけに種目の見直しがあり現在は子供たちの体力・筋力に合わせたものやケガの危険性がないものに変更している」と話していました。