「証拠をちゃんと見てほしい」住人親子2人死亡の強盗殺人事件 被告の男改めて無実訴え 大分
大分県宇佐市で起きた強盗殺人事件の裁判員裁判で12日までの3日間、被告人質問が行われました。
◆佐藤翔一被告
「本当の犯人を目の前にしていない事が不幸で残酷な事実だと思っている」
12日の裁判で被告の男はこのように述べ、改めて無実を訴えました。
この事件は2020年、宇佐市安心院町の住宅に侵入し、住人の親子2人を殺害した上、現金およそ8万8000円を奪ったとして、大分市の会社員・佐藤翔一被告39歳が強盗殺人などの罪に問われているものです。
裁判員裁判は先月20日から始まり、12日までの3日間は被告人質問が行われました。
弁護側の質問の中で、佐藤被告は事件当日、「ユーチューバー」を名乗るプロレスマスクの男たちと合流し、このうち1人を車に乗せて現場近くに向かったと説明。
その後、男たちから血の付いた服などが入った袋をトランクに積みこまれ、「処分してほしい」と頼まれ、コインランドリーで洗って捨てたと話しました。
一方、検察側はこれまでは車を貸したと供述していたなどと矛盾点を指摘。
佐藤被告は供述が変わっていることを認めた上で、「男たちは大量殺人犯で、その濡れ衣を着せられると思った」などと弁解しました。
また、「証拠の1つ1つに目をつむらず、ちゃんと見てほしい」と述べました。
裁判は17日に結審し、判決は7月2日に言い渡されます。