年の瀬迫り大忙し 県内各地の神社のしめ縄づくりを担う 平均年齢75歳の職人たち【大分】
年の瀬を迎え、各地で新年を迎える準備が進められています。
27日は大分県内各地の神社でしめ縄づくりを担っている職人たちの姿をお伝えします。
25日、別府市の八幡朝見神社で大しめ縄の張り替えが行われました。
作業をしているのは由布市挾間町を拠点にしめ縄づくりに取り組んでいる団体「あや織姫の里」です。
こちらの神社では10年以上、しめ縄づくりを担当していて、この日も慣れた手つきで作業をしていました。
――あや織姫の里 梶原博さん
「年の瀬、やっと正月くるかなという気持ちだね。やっぱりこれ(しめ縄)が無いとね、正月はね」
年の瀬が迫ってくると、あや織姫の里は大忙し、県内各地から依頼が寄せられます。
しめ縄を徐々に太くしていく部分などは感覚も重要なのだそうです。
Q。この作業が難しい?
――あや織姫の里 メンバー
「そう、ここがね。感触で大きいところと小さいところを見極める。これがなかなかできない」
約20年前に結成されたあや織姫の里。
元々は地元の神社のしめ縄を手掛ける団体でしたが、作り手の高齢化で、しめ縄づくりが困難となった各地の神社から依頼を受けるようになりました。
今では県内約20の神社の製作を請け負っています。
メンバーの平均年齢は75歳。
作業は体にこたえますが気持ち良く新年を迎えて欲しいと、力を込めてしめ縄を仕上げていきます。
――あや織姫の里 佐藤憲幸代表
「神社に新しい(大しめ縄を)飾ってもらう。 そして、それを参拝客に見てもらう。そこがやる意義になっている。 来年はいい年にしたいという、平和な年にしたいという信念を持ってやっている」
そんな職人たちの思いは参拝客にも届いているようです。
――参拝客
「立派。心を入れ替えるのと一緒。皆さんに(来年は)いいことがあれば」
初詣の参拝客を出迎える真新しい大しめ縄。
そこには「この1年が良い年であるように」と願う職人たちの思いが込められていました。