【台風10号】解説　気象予報士　鈴木智恵

台風10号は、なぜこれほど動きが遅いのか？

台風を押し流す風が弱いんです。そもそも台風は自ら行き先を決められず、今は、高気圧と高気圧の間に入っています。北の偏西風に乗ると、動き出すということに。高気圧は時計回りの風が吹いているので、西の高気圧が影響すると、台風が南に動く可能性もあり、迷走する可能性もまだあるんです。

では、最新の台風情報です。
台風台風10号は、九州を横断したあと、暴風域はなくなりましたが、風速15メートル以上の強風域をともなってこの後、四国に再上陸する予想です。

四国沖ではまだ迷走する可能性も残っていますが、31日の予報円はだいぶ小さくなりました。紀伊半島を進んだあと、1日日曜日に熱帯低気圧に変わる見込みです。県内への最接近は、9月1日以降とみています。

台風のまとめ熱帯低気圧として近づくとしても亜熱帯の空気を運び込みますので、特に南部では大雨になる可能性が。また、進路次第で、風が強まることもあるでしょう。

予想雨量現時点での予想降水量がこちら。特に、南部では9月ひと月分以上の雨が降ってしまう恐れも。

この後も、最新情報をこまめに確認しながら、暗い時間の大雨にも注意が必要です。