26年の歴史に幕 地域に根差し生活支えた「イトーヨーカドー南松本店」閉店 惜しむ声続々 思い出尽きず… 跡地未定…
今年3月にかけて、3つの大型商業施設が相次いで閉店する松本市。このうち、総合スーパー「イトーヨーカドー南松本店」が13日、26年の歴史に幕を閉じました。
「ありがとーー!!」
26年余りの営業を終了したイトーヨーカドー南松本店。店側は閉店セレモニーを行いませんでしたが、閉店の午後7時には多くの客が集まり、最後の瞬間を見届けました。
松本市民
「寂しいですね。松本のこの辺の顔というか」
イトーヨーカドー南松本店は1998年10月にオープンし、松本市の南部エリアで食料品や衣料品を販売する総合スーパーとして地域に愛されてきました。
しかし、セブン&アイ・ホールディングス傘下の「イトーヨーカ堂」は業績不振を理由に、来年度中に33店舗を閉店し首都圏に集約する方針で、(※アリオ上田店外観)県内ではほかに上田市の複合商業施設「アリオ上田」内にある「アリオ上田店」も1月19日に閉店。県内からイトーヨーカドーが姿を消すことになります。最後の営業日となった13日、開店前には長蛇の列ができていました。
安曇野市から
「思い出を懐かしみに来ました」
松本市民
「ここなくなるから記念に写真を撮っていた。寂しい」
「家族で一緒にご飯を食べたり子どもの成長に合わせて服を買ったりしてお世話になったかな」
「学生時代からずっと来ていますので。跡地が決まっていないのですごく寂しい気がします」
イトーヨーカドーの駐車場の一角で16年以上営業する映画館は…。
松本シネマライツ 柳島 健 取締役支配人
「ヨーカドーさんがなくなってしまう分、うちも頑張って営業を続けてまいりますので、地元の方には無料の駐車場も引き続きございますので。(跡地に)新しいものが入ってくるというところも期待しながらうちの方としては待っていたい」
セブン&アイ・ホールディングスはイトーヨーカドー南松本店の跡地の利用について未定としています。
このほか、市内では地域の中核を担ってきた大型商業施設の閉店が続きます。松本駅前にある松本パルコが来月末。老舗百貨店、井上の本店が3月末に営業を終えます。いずれも店舗の後利用は明らかになっていません。
松本市民
「人が集まらないと経済発展しないので(大型店が)少なくなっていることは良くないですよね」
大型商業施設が相次いで撤退する中、転換期を迎えている城下町・松本。より一層の活気を生み出すまちづくりが求められています。