【給食甲子園】8日決勝戦へ直前練習 遠野市学校給食センター
特集は子どもたちの成長を支える「学校給食」です。全国1000を超える学校や給食センターの頂点を決める「全国学校給食甲子園」の決勝戦が8日、東京で行われます。遠野市学校給食センターはこの決勝に2年連続で進出しています。本番直前の練習の様子を取材しました。
遠野市内16の小・中学校の給食を作っている遠野市学校給食センターです。11月下旬…センターで、本番を控えた2人の「選手」が調理の練習をしていました。
「では、始めます…ピッ!」
献立担当、栄養教諭の平野沙紀さんと、調理員の運萬里花さんです。
この2人が協力して地元の食材をふんだんに使った、4品の給食を作ります。練習時間は大会本番と同じ制限時間の1時間です。仕上がりの味や見た目も重要な評価点です。
「全国学校給食甲子園」は、子どもたちの食育を普及しようと、文部科学省などが協力しています。ことしは全国の学校などから1051チームが応募。4回の書類審査を経て決勝の「調理コンテスト」にわずか12チームが進みました。
遠野市学校給食センターは、「北海道・東北ブロック」代表として2年連続の決勝進出。去年は全体の3位に相当する「特別賞」を受賞した強豪チームです。
ことしの遠野チームの武器は、この「早池峰菜」という、遠野特産の野菜です。
アブラナ科の「早池峰菜」は、遠野の伝統野菜です。生産者が絶え、一時、絶滅しそうになりましたが、農業を学ぶ遠野緑峰高校の生徒が復活させました。
栄養教諭の平野さんは、「早池峰菜」を普及させようと、子ども向けの動画を制作し、市内の学校で食育授業も行っています。
ごま油で炒めた「早池峰菜」をご飯にまぜて、「早池峰菜めし」にします。
時間内に洗い物も終えなければなりませんが、今回の練習では、食材の温度管理に手間取って、制限時間を2分過ぎてしまいました。それでも4品の料理が彩りよくできました。
「早池峰菜めし」のほかにも、軽米の雑穀を入れたせんべい汁や唐揚げも。今年の2月、実際に出した献立です。早池峰菜めしのお味は。
記者試食「お米全体にごま油の香りがいきわたっていて、すごく風味がいいです」
運萬さん
「たくさんの子どもたちや地域の皆様同僚の皆さんから応援していただいているので今回も一生懸命いつも通りの給食ができるように頑張ります」
平野さん
「遠野岩手の魅力をたくさん伝えたいなと立てた献立なので、まず魅力が伝わるように丁寧な給食を作ってアピールしたいと思っていました。優勝目指して頑張りたいと思います」
「学校給食甲子園」の決勝戦は、8日午前9時40分から。動画サイトYouTubeでも実況付きで生配信されます。みんなで遠野チームを応援しましょう。