【海外からのスキー客対応】網張温泉スキー場が「ICカードリフト券」導入 岩手
雫石町の網張温泉スキー場が、今シーズンからICチップを組み込んだ、リフト券を使い始めました。海外から来たスキー客への対応などが狙いです。
こちらが網張温泉スキー場のICカードリフト券です。岩手県立大学・ソフトウェア情報学部の蔡大維教授が、政府からの補助金を元手に開発しました。
蔦キャスター
「従来と同じようにどこかに身に着けて、ゲートを通ればいいだけです。チケットを目で確認するためのスタッフは、この場にはもう、いません」
場内に設置したゲートは5つで、価格は1台30万円。人と紙の調達コストを削減できるほか、滑走コース別にその日の利用人数もわかります。
ICカードリフト券は海外では当たり前になっているものの、高価格なのがネックで中小規模のスキー場は導入に二の足を踏んでいました。設置工事がいらない簡素な仕組みにしたことで、蔡教授のシステムは海外製より9割ほど安く導入でき、特許も取得しています。
利用客・アメリカから
「(翻訳)すごくいいわ。同じような物がアメリカにたくさんある。肩に着けて『プ』って。簡単」「そう。楽々だ」「雪も柔らかいし、最高!」
利用客・滝沢市から
「私、2時間(利用)券なんですよ。時間が書いてないから、どの時間で終わりなのかがちょっとわかりづらいです」
課題もありますが、北海道や山形のスキー場からも、システム導入の問い合わせがあるということです。
岩手県立大ソフトウェア情報学部 蔡大維教授
「日本には400以上の小さいスキー場ありますね。そこでどんどん普及させて国際競争力のあるスキー場になるように努力します」
いまは実証実験の段階ですが、利用客の声をもとに改良し、商品化する予定だということです。