「高い!高すぎる!」ガソリン値上げ続く ドライバー・運送業者が悲鳴
国の補助金の縮小により、値上がりが続くガソリン価格。まずは、こちらのグラフをご覧ください。過去5年間の宮崎県内のレギュラーガソリンの平均価格を示したグラフです。5年前、140円台だったものが、年々上がり続け、去年1月から11月は180円台で推移。12月19日の補助金縮小に伴い、最新の調査では、185.2円まで値上がりしました。
そして、16日以降、国の補助金がさらに縮小されるため、ガソリンの価格は、5円程度値上がりし、県内では、190円前後になると予想されています。止まらないガソリン価格の値上がりに、車の利用者からも運送業者からも悲鳴があがっています。
宮崎市内のガソリンスタンド。15日も途切れることなく利用客が訪れていました。
(森山裕香子記者)
「ガソリンの値上げが続く中、車を利用する人はどのように感じているのでしょうか」
(ドライバーは)
「高い高い!高すぎるわ!(Q.あすから3~5円上がるが?)ひょーーー!全然知らん。まだ上がったら大変なことになる」
「あすから5円あがるということで、きょう、満タンにしようと思って来ました。生活に欠かせないので、節約のしようがないです」
利用者からは、止まらない値上げへの悲鳴が聞かれました。
一方、ガソリンスタンド側も、国からの補助金が縮小するため、値上げを余儀なくされています。
(エムアール石油宮崎店 中原誠副店)
「会社からは、3円ほど値上げをするという報告は受けています。お客さんからは、『これから先、どこまでいくんでしょうか』という質問はよく受けます。現場もそうですし、会社もそうですけど、わからないですよね…」
ガソリン価格高騰の波は、運送会社にも押し寄せています。
宮崎市高岡町にある運送会社では、バスやタクシー事業のほか、長距離トラックを運行し、野菜や雑貨などを東京まで運んでいます。
(山口運送 山口登幸社長)
「1リットルあたり約20円くらいですかね、おととしからすると上がっています」
宮崎と東京の往復で使うガソリンは1台約1000リットル。燃料費の支出だけで月に3000万~4000万円に上ります。その分を運賃に転嫁したいところですが、農家も燃料費高騰に苦しむ中で簡単に運賃は上げられず、難しい現状に直面しています。
(山口運送 山口登幸社長)
「運賃は上がってもほんとちょっと上がるくらいで、上がったらすぐ燃料が上がる状態なので、なかなか難しいです」
そこで、こちらの運送会社では、燃料価格をできるだけ抑えようと、燃費の良いトラックの購入や各営業所に給油所を設けるなど工夫。また、タイヤの交換や車検を自社で行うなど、燃料費以外の支出も抑える取り組みを行っていますが、「経営は厳しい」と話します。
(山口運送 山口登幸社長)
「今後、運搬していくのに存続できるかというところまできています」
私たちの生活に密接に関わるガソリン価格。どこまで値上がりするのか、先の見えない不安がありながらも、その影響を少なくしようと努力する企業の姿がありました。
ここで、年間でいくらガソリンに支出しているか見てみます。
国の家計調査によりますと、おととし1年間の宮崎市の1世帯あたりのガソリン支出額は8万230円でした。ちなみに、東京23区は2万2170円。宮崎は車社会だということがよくわかると思います。
政府の補助金縮小により、今後 さらにガソリンへの支出額が多くなることが予想されます。
そこで、燃費を良くしてガソリン代を抑える運転時の3つのポイントをお伝えします。
まずは、「ふんわりアクセル」。時速20キロまで5秒かけて発進すると、燃料消費を抑えることができます。
そして、2つ目は「加減速の少ない運転」。一定の速度で走ると燃費が良くなるので、ブレーキや加速をなるべく控えることが大切です。
最後は、「早めのアクセルオフ」。赤信号などで停止する際は、早めにアクセルから足を離します。エンジンブレーキを使って燃料を使わない状態にすることも有効です。
資源エネルギー庁の資料を参考にすると、この3つの方法で、年間約2万4200円を節約できる計算になるということです。