大鍋のふたを傘に 激しい雨の中「芋煮愛」あふれる 山形市の「日本一の芋煮会フェスティバル」
「日本一の芋煮会フェスティバル」が15日、山形市の馬見ヶ崎川河川敷で開かれました。ことしは朝から雷を伴った激しい雨が降る中、大鍋のふたを傘にして芋煮を守る光景も。濡れてでも芋煮を食べたい「芋煮愛」に溢れたことしのフェスを振り返ります。
午前7時半。明け方から始まった芋煮作りは大詰めを迎えていました。
直径6.5メートルの大鍋「三代目鍋太郎」には山形市産のサトイモ3.2トン、山形牛1.2トンなど多くの具材が投入され、3万食分の芋煮が調理されました。
芋煮の提供開始まで1時間半。雨が強まる中、会場周辺には当日券を求める人で長蛇の列ができました。
山形市から来た人「去年(山形に)引っ越してきて今回が初めて。大きいですね。びっくりしました」「すごくでかくて早く食べたい」「初めてなので楽しみ」
雨足はさらに強まり、時折雷に見舞われながら準備は急ピッチで進められました。
そして、予定通り午前9時半に芋煮の提供が始まります。
ここ数年は強い日差しの中で熱々の芋煮を食べるのが定番でしたが、ことしは雨が降る中、傘を差しながら味わう光景が広がっていました。
栃木から来た人「SNSで情報を知って来たいなと思ってそれなりに近いんで車で来た。芋煮を目当てに来ておいしいんで満足です」
宮城から来た人「おいしいんだけどこの雨が」「(雨の中の芋煮会はこれまでに)なかったね」
福島から来た人「おいしくいただいています。雨でもおいしい。楽しいですよ。楽しむしかない」
一向に降りやまない雨。そんな中、大鍋の上にあるものが登場しました。
クレーンで吊り下げられているのは木製の鍋ぶたです。鍋の中の芋煮を雨から守る傘の役割を果たしていました。
宮城から来た人「あれ本当に良かった。本当にやってるんだなと思って。珍しいものが見られた。かっこいい」
雨で足場が悪くなりながらも、会場には芋煮を求める人が次々に訪れ、山形の秋の味覚を楽しんでいました。
宮城から来た人「おいしい」「雨だけど開催されてよかった。大鍋も見られたし、日本一の芋煮会に参加できてよかった」
異例となった大雨の芋煮会。用意された芋煮は午後2時すぎに売り切れたということです。県内外の芋煮ファンが作り上げた「芋煮愛」溢れることしのフェスティバルとなりました。