自動運転やEV…研究者が次世代自動車の最先端研究内容を紹介 山形市
山形県飯豊町に去年、次世代自動車を研究する専門職大学が開学しました。自動運転やエンジンなどをこの大学で研究する教授らが19日、山形市で最先端の研究内容を発表しました。
飯豊町にある「電動モビリティシステム専門職大学」は電気自動車と自動運転の研究開発に特化した東北初の専門職大学として、去年4月に開学しました。初年度は入学定員40人に対し入学生は3人に留まりましたが、自動車産業や電池関連、それにIT分野などの研究開発者ら23人が専任教員を務めています。
会では、自動運転や車載用電池など4つの分野を研究開発する教授らがそれぞれ、開発の現状や課題を説明しました。
電動モビリティシステム専門職大学・古川修教授「(現在)手放しで走行できるものは車がやるが、ぶつかったりすると人間の責任」
古川教授は「将来は自動運転の安全性が確立される」とした上で、積極的な公共交通機関の自動化を提案しました。
一方、車載用電池にも新たな進歩が。ここではガスやガソリンなどで電気を起こしてモーターを動かす新しいシステムが報告されました。
熊谷直武准教授「(ガスやガソリンなどで)発電をした電気をバッテリーに蓄える、もしくはそのままモーターに加えていく。(この技術をドローンに使い)発電用のエンジンを付けて充電制御しながら飛ぶのを目指している。現在100キロメートルの距離で100キロの荷物を運んでいる」
会には県内の自動車部品メーカーの開発者などが参加し、大学の研究者と直接、商談する機会も設けられました。
参加者「地元で最先端の研究が行われていることが身近に感じられた。技術開発含めてモビリティ大学と連携を取ながら、次世代の技術開発を進めていきたいと感じた」
参加者「エンジン部品を専門に近い形で製造しているので、エンジンからEVに切り替わる社会の流れの中でこういったところでヒントをもらって、新しい商品に結び付けていければと思った」
電動モビリティシステム専門職大学・高橋久学部長「(企業と)一緒になって共同研究をして製品開発して世の中に出していくのがまず一つ。補助金を省庁が出しているので県内の企業と一緒に申請して採択受け、そのお金を使いながら新しいものを開発することもやっていきたい」
大学は8月に開くオープンキャンパスで一般の人にも技術を紹介する予定です。