近づく年の瀬 一年の厄を払う「切山椒」づくり 鶴岡市の菓子店で始まる
近づく年の瀬を告げ、一年の厄を払う縁起菓子として鶴岡市で親しまれている「切山椒」作りが14日、始まりました。
「切山椒」は明治時代に鶴岡市内の菓子職人が東京・浅草の菓子に着想を得て作ったことが始まりとされる餅菓子です。山椒の粉と砂糖を餅に練り込んでソバのように細長く切ったもので、甘さの中に山椒の辛味と風味が効いているのが特徴です。
鶴岡では厄除けのために山椒の木を庭先に植える習慣があり、一年の厄を払う縁起菓子として市民に親しまれています。
市内の菓子店では師走の時期が近づくと切山椒づくりが行われ、このうち、明治時代から続く「木村屋」では14日、製造が始まりました。
木村屋・吉野隆一社長「いよいよ師走だなと感じる。1年を振り返りながら来年、飛躍をするようという気持ちになってもらいたい」
ここ3年ほど原材料などの物価高騰が続いている影響で木村屋ではことし、1箱170グラム入りの切山椒の値段を去年から100円上げざるを得なかったということです。
木村屋の切山椒づくりは12月17日まで続き、販売は11月16日から始まります。