山形県漁協総代会 昨年度の漁獲高が初めて20億円下回り3期連続の赤字 元職員の横領を謝罪も
山形県漁業協同組合は25日、総代会を開き、昨年度の漁獲高が初めて20億円を下回り、3期連続の赤字となったことを報告しました。総代会では冒頭、元職員による横領について組合長らが謝罪しました。
本間昭志組合長「多大なるご迷惑をお掛けいたしましたことこの場をお借りしまして深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。」
この問題は、県漁協の支所に勤務していた元職員の男性が、5月23日までに漁協の金庫から現金およそ40万円と4つの漁業者団体の預金口座からおよそ585万円を横領したものです。県漁協は5月31日付けで男性を懲戒解雇し警察に被害届を提出しました。男性は5月27日、全額を弁済しています。
議事では、昨年度の漁獲高が組合始まって以来、初めて20億円を下回ったことが報告されました。底曳網漁がしけのため漁の日数が激減した他、スルメイカやサケの不漁が響いたということです。
総利益は3億2144万円、支出に当たる事業管理費は3億8883万円で、6738万円の赤字を計上しました。赤字は3期連続です。
経営の悪化により信用事業にも影響が出ています。JFマリンバンク中央本部は去年秋、県漁協の財務内容に問題があるなどとして、経営改善対策が求められる「全国指定先レベル2」に指定しました。県漁協は今年度から3年間の経営改善計画を策定し、健全化に取り組むなどとする事業計画を決めました。