50年にわたり繭玉で干支細工作り 遊佐町の96歳の女性が願い込め「みんなが幸せに」
およそ50年にわたって、繭玉で干支細工を作り続けている96歳の女性が遊佐町にいます。「みんなが幸せになれるように」との願いを込め、2025年の干支、巳年のへびをことしも、一つ一つ手作りしています。
長い胴体の先に、きらりと光る両目と大きく開いた口からのぞく真っ赤な舌。2025年の干支、「巳」です。
遊佐町吉出の高城繁子さん96歳。繭玉で干支細工を作り続けおよそ50年になります。ことしも9月下旬から製作が始まりました。
高城繁子さん「繭が大きい小さいあるもんだからこの組み合わせが一番大変なんです。」
「巳」の干支細工は、直径1・5センチ、長さ3~4センチの繭玉を複数組み合わせて胴体を作ります。緑に着色した繭と元の白い繭の組み合わせで作ることが多いということですが、注文によっては金色に着色したものもあります。頭の部分は、大きく開いた口の形に切り取り真っ赤な舌をはり付けます。胴体には、斜めに切り取った繭のかけらを差し込んでしっぽに見立てます。銀色のペンでウロコを描けば、ユニークな表情の「巳」の完成です。
高城繁子さん・夏の大雨はどうだった?「水うちの方は大したことなかったけど流れる水の量が余計だから下の方の道路に全部集まってそれであちらこちら道路が壊れているようだ」
7月の記録的大雨で高城さんが住む、集落に通じる町道が崩落しました。現在も復旧には至っておらず遠回りして買い物などに出かけていると言います。高城さんは毎年、新しい年への思いを込め繭細工を作っています。
高城繁子さん「私は来年も何事もないように皆さん幸せで働けるようにと思っています。交通事故のないようにね毎日事故ばっかりあるんですもの」
繭玉で作る「巳」の干支細工は、交通安全のお守りとケース入りの置物を合わせて400個ほど年内いっぱい制作する予定で、遊佐町の「道の駅」などで販売されています。