122年の歴史に幕を下ろす山形県立米沢商業高 生徒たちが記念グッズつくり販売
来年3月、122年の歴史に幕を下ろす山形県立米沢商業高校。米沢工業高校と統合し米沢鶴城高校として新たな一歩を踏みだします。その米沢商業の生徒たちが閉校記念グッズをつくり6月、販売会を開きました。材料は制服や学校の机、母校の思い出が詰まっています。
明治35年に創立した県立米沢商業高校。閉校まで残り10か月です。
生徒「どうすればいい」
伊藤校長「いい、手をちょっとそんな感じそういい。似合う似合う」
米沢工業高校と統合して誕生する米沢鶴城高校の制服。閉校のさびしさの先に期待が見えています。
商業研究部です。商業の学びを通して、街を元気にする活動をしています。
校章がデザインされた木製のコースターに、制服の生地を活用して作った巾着。商業研究部が中心になって製作した閉校記念グッズです。翌日の販売開始に向け包装作業です。
商業研究部顧問 宍戸俊文先生「米沢養護学校さんに米織の端切れを使っていただいて、こういう。この部分が米織です。」
製作は養護学校のほか、地元の企業に依頼。生徒のアイデアを15種類の商品として形にしました。
商業研究部部長 伊藤美咲さん「米商の制服を使った商品や校章が入った商品を買ってもらって、米商の思い出を思い出してもらうことが出来たらうれしい」
部長の伊藤さんが一押しのグッズ、名刺入れ。米商自慢の赤いブレザーとチェック柄のスカートの生地が思い出の品となりました。
販売会の場所は、道の駅米沢。入り口からまもなく、絶好のスペースに販売コーナーを構えました。販売はこの日から4回行われます。
生徒「一回貼っていい?後から直すから」
価格は200円から数千円に設定。学校の倉庫に眠っていた机を材料にしたオセロ風ゲーム機です。学校の思い出が詰まったグッズがずらり並びます。
宍戸先生「いろんなイベントがある中でお客さまが来てくださるわけですから丁寧に対応して下さい」
宍戸先生「準備が整いましたので、こちらから順に並んでいただいて」
この日は土曜日、学校のホームページやInstagramなどのSNS、新聞記事で情報を知った人達が次々と訪れ、お目当てのグッズを買い求めていました。
この活動の成果は、7月に開かれる商業研究発表大会で披露されます。アンケートも行いました。
買い物客男性「トートバッグと巾着と」
さらに…
買い物客男性「1個しかないというので時計買いました。」
「41歳の娘が(卒業生)東京に住んでるんですが、頼まれてぜひにと」
卒業生・女性「ホッケー部です。真っ黒になった青春の思い出があります。とても寂しく思ってますけどもこうやって、いろんなグッズでみんなの記憶に残るような形にしてるのは素晴らしい」
途切れることのない人の波。米商が創立100周年の時に在学していたという卒業生です。
「かばんに付けて」
「受けるよめっちゃ商業だね」
「絶対こっちだよ」
女性「文化祭が心に残ってる」
女性「母校が無くなるのは寂しいなと思いますけど、こうやってグッズ出していただけると無くなっても思い出に浸ることができていいかなって思います」
この日、アンケートに答えた半数以上が卒業生でした。
商業研究部顧問野本真穂先生「卒業生の方だとか、ゆかりのある方がいらっしゃってくれてるようでとても愛されている学校なんだなってことが分かってやって良かったなと思います」
部長 伊藤美咲さん「なつかしいねって友だちとかと話ながら買ってくださると私までうれしくなりました」
自分たちが通う学校は多くの人に愛されていることを再認識した生徒たち。閉校まで10か月です。