気温高くスキー場に枝を持っていき温度管理 東根市で啓翁桜の出荷始まる
冬に咲くサクラ「啓翁桜」の出荷が山形県東根市で18日から始まりました。促成栽培の時期に高温の日が続き、生育不良が心配されましたが、順調に育っているということです。
県内有数の「啓翁桜」の産地として知られる東根市では、18日から出荷が始まり、生産者たちが箱詰め作業に追われていました。
「啓翁桜」は切った枝を温室で促成させて、冬でも花を咲かせるサクラで、春を告げる花として国内外で人気を集めています。
出荷初日は配送トラックの出発式が行われ、関係者たちがテープにハサミを入れ安全を祈願しました。
関山花木生産組合清野周治 組合長「ことしは高温で生育がどうなるのかと思っていたが何とか順調に育ってくれたのでほっとしている」
ことしは、11月中旬以降、切った枝を促成させる前に必要な8度以下の低温の日が少なく、品質への影響が心配されました。そこで、切った枝を気温の低いスキー場に持っていくなど温度管理を工夫し、平年並みの品質を保つことができたということです。
関山花木生産組合清野周治 組合長「お客さんの元にはつぼみの状態で届くが、段々と咲いていく過程を見てもらって和らいだ気持ちになってもらって爽やかな新年を迎えてもらえれば」
東根市の「啓翁桜」の出荷は年が明けて4月上旬まで続きます。今シーズンは、関東を中心に全国各地へおよそ30万本を出荷する予定で、「春節」の時期には香港を中心に海外からも多く注文が入るということです。