酒田市でことし発生した連続放火事件で、非現住建造物等放火などの罪に問われている元市消防団員の男の裁判が4日、開かれました。被告は5件目の起訴となった空き家への放火の罪について「間違いありません」と認めました。

この裁判は酒田市北新町2丁目の無職で元市消防団第1分団・副分団長の田賀一稀被告（28）が、ことし5月に市内で発生した連続放火事件で、非現住建造物等放火などの罪に問われているものです。
田賀被告はこれまで、南新町1丁目の酒田市公園会館と北新町2丁目の空き家、そして寿町の会社事務所に火を付けた3件の非現住建造物等放火の罪と酒井新田の国有林に積まれた伐採木に火を付けた森林法違反の罪について起訴された内容を認めています。
山形地方裁判所鶴岡支部で開かれた裁判では、5月29日に酒田市北新町2丁目の空き家の玄関に灯油をまいて多目的ライターで火を付け、柱などを焼いたとする新たに追起訴された非現住建造物等放火の罪について審理されました。田賀被告は「間違いはありません」と起訴された内容を認めました。
検察の冒頭陳述によりますと、田賀被告は犯行に及んだ日、体調不良で仕事を休んだ自分に対するふがいなさと消防団活動の忙しさによるストレスを解消しようと放火することを考えたということです。
酒田市中心部ではことし4月下旬からおよそ1か月間に不審火が8件相次ぎ、そのうちの5件で田賀被告が放火の罪などで起訴されました。次回の裁判は1月10日に開かれ、被告人質問などが行われる予定です。