条件を問わずに子どもを預けられる「こども誰でも通園制度」山形市で試験導入
親が働いているかなどの条件を問わずに子どもを保育施設に預けられる国の子育て支援策「こども誰でも通園制度」が7月から山形市で試験導入されています。市内の保育園には早速、この制度を利用しに親が訪れています。
「おはようございます。どうぞ」
山形市のつばさ保育園を訪れたのはこの園に通う子どもではありません。市内に住む角田奈美さんは今回、「こども誰でも通園制度」を利用して1歳5か月の娘、心実ちゃんを園に預けました。
角田奈美さん「前から保育園とか集団で過ごしたらもっと刺激をもらえるのかなと思っていて 今回、この制度を聞いてすごくいい機会だなと」
「こども誰でも通園制度」は親が働いているためなど利用する条件を関わずに子どもを保育施設に預けることができる国の子育て支援策の一つです。2026年度から全国で本格導入されます。県内では山形市で先行実施され1日、市内2つの保育施設で試験導入が始まりました。国はこの制度により親の育児負担が減り、孤立を防ぐなどの効果が期待されるとしています。
角田奈美さん「ちょっと離れてまた会えた時にうれしさが倍増するかな」
預けられるのは事前に登録した生後6カ月から2歳までの子どもです。1人当たり月に10時間を上限に1時間300円で利用できます。角田さんは2日午前9時から11時までの2時間、娘を園に預けました。預けている時間を家事などにあて、その後の育児の時間を増やしたいと話します。一方で、懸念されるのが保育士の負担増加です。この保育園では職員3人のうち1人がこの制度を担当します。
つばさ保育園岡崎文子・園長「お子さんはひとりひとり違うので お子さんに合わせた対応が必要になると思うが、事前の面談などで安心して過ごせるように配慮しながら進めていきたい」
市によりますと6月28日までに22人が事前登録を済ませています。市は来年3月末までの試験導入期間中に制度の課題や問題点をまとめ2年後の本格導入に備えます。