「米粉」「ラーメン」「キビソ」…アイデアの数々 山形県内の中高生がビジネスプランコンテスト
山形県内の中高生がビジネスを通して地域の課題の解決を目指すプランを考え、提案するコンテストがこのほど開かれました。生徒たちが試行錯誤を重ね生み出したユニークなアイデアの数々を紹介します。
プレゼン「私たちの届ける価値は山形の企業と学生が深く関わるきっかけを創ることです」
このコンテストは、県内の中高生に自分のやりたいことを社会で実践できる力を身に付けてもらおうと県や山形大学・山形放送などが企画しました。
生徒たちが取り組むのは「ビジネスを通して地域の課題の解決も目指す」プランを作り上げることです。今回は県内11の中学と高校からあわせて29チームが参加しました。
書類審査を通過したのは16チーム。コンテストに向けて1か月間、全国で活躍する起業家たちからアドバイスを受けアイデアを練り上げてきました。この日は本番を翌日に控え発表の最終確認です。
練習「私たちは『チームらあmen』です。私たちが提供するビジネスプランは題して『ラーメン月光』」
こちら、酒田西高の『チームらあmen』は酒田市内にラーメン作りを学べる学校を開き、ラーメンで地域を盛り上げるプランを考えました。
指導「例があった方がわかりやすい。ラーメン学校を知らない人からするとよくわからない」
酒田西高校「らあmen」小野寺陸斗さん(2年)「発表で使う資料の順番について指摘をもらったところ自分たちでも腑に落ちた。本番では皆さんに自分たちはやるぞという迫力を感じてもらいたい」
本番当日。生徒たちは作り上げてきたプランを7分の制限時間の中で提案します。
プレゼン山形東高校「チーム米っ粉」「お腹が満たされるけど眠くならない夜食があったらいいなと思いませんか?そこで私たちは新たな食の可能性として『飲む米』を考えた。これから実際に審査員の人に食べてもらいます。少し冷めてしまったかもしれませんが私たちの思いは熱いのでぜひ召し上がってください」
山形東高のチームは米粉を使ったスープを作りコメの消費につなげるプランを披露しました。
そして、酒田西高のチーム「らあmen」の発表は…
プレゼン酒田西高校「らあmen」「酒田のグルメと言えば何を思い浮かべますか?そうです、ラーメンです。そこで私たちが考えるビジネスプランはラーメン月光。イメージは合宿型の自動車学校のようなもの。強みは独学や弟子入りと違い年単位の時間がかからず1~2週間でラーメン屋を経営できること」
審査の結果、最優秀に輝いたのは鶴岡南高の「鶴岡南化学ゼミ」。注目したのはカイコから一番最初に吐き出される糸「キビソ」です。普段は廃棄されることが多い「キビソ」から抽出した繊維「フィブロイン」を活用した新たなブランドの設立を提案しました。
最優秀プレゼン鶴岡南高校「鶴岡南化学ゼミ」「フィブロインの容器には水滴がなく、その他の容器には水滴が見られた。この結果、フィブロインは他の繊維より吸水性が高いことがわかる。フィブロインには抗菌作用があることもわかっていて感染症対策にも効果的。そのような利点から顧客の幅は無限大でタオルや靴下、赤ちゃんのおくるみなどの製品に加工できる」
鶴岡南高校「鶴岡南化学ゼミ」渡部孝哉さん(2年)「ちょっとした動機からビジネスは始まるんだなと思った機会になった。今後はより『キビソ』について調べていって製品化を実現できるよう頑張っていきたい」
この中から将来のビッグビジネスは生まれるのか。生徒たちの今後に注目です。