県立中央病院に県内初「赤ちゃんの頭の形外来」生後3~6か月の治療開始が重要 山梨
山梨県立中央病院は1月から、県内で初めてとなる「赤ちゃんの頭の形外来」をスタートしました。医師は治療を始める時期が重要だとして「気になる人は早め相談してほしい」と呼びかけています。
かわいらしい赤ちゃんの頭ですが、その形が気になるという保護者も。
子育て中の母親
「向き癖とかで片方だけへこんでしまったりするのが気になる」「横向きに寝ることが多くて絶壁系ではないが横がちょっと気になる」
そんな不安に応えるため、山梨県立中央病院が1月に開設したのが「赤ちゃんの頭の形外来」です。
山梨県立中央病院 形成外科 梅沢和也部長
「これまで赤ちゃんの頭の形というのが、治療の対象として見られていなかったという日本国内の風潮があった。最近になって、アメリカでのヘルメット治療の普及を受けて徐々に広がりつつある」
梅沢医師によりますと、赤ちゃんの頭は柔らかく、変形の多くは妊娠中や生まれた後の向き癖が原因だといいます。 日本人に多い「絶壁頭」もその一つ。変形が強いと外見上の問題だけでなく、生活に差し障るケースもあるといいます。
山梨県立中央病院 形成外科 梅沢和也部長
「斜頭という頭が斜めになる変形は、ひどい方だと耳の左右差やずれが生じてくることがあります。眼鏡のフレームの長さやサングラスをかける際に不都合が生じたりすることも考えられます」
「赤ちゃんの頭の形外来」ではまず医師が頭の形状を診断し、必要に応じて赤ちゃんの頭に合わせたヘルメットを作製。1日最大で23時間、半年間ほど着用して適正な頭の成長を促します。
診断自体は保険診療ですがその後は自由診療になるため、治療方針については医師と十分に話し合う必要があります。カギを握るのは、治療を始めるタイミングです。
山梨県立中央病院 形成外科 梅沢和也部長
「頭の形は赤ちゃんのころしか直せないもので(生後)3ヶ月から6ヶ月の間でヘルメット治療が最も有効になるので、その期を逃さずに治療を始めるということが大事」
一生付き合っていくことになる頭の形。山梨県立中央病院では、赤ちゃんの定期検診を行う自治体などとも連携し、周知に努める方針です。