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「1182万円入り紙袋を受け取った」山梨知事が不起訴受け説明 二階派事務局長から派閥事務所で

2024年8月30日 6:00
「1182万円入り紙袋を受け取った」山梨知事が不起訴受け説明 二階派事務局長から派閥事務所で

 自身が代表を務める資金管理団体の不記載問題を巡り、東京地検特捜部が不起訴としたことを受けて山梨県の長崎幸太郎知事は29日夜に会見を開き、これまで明かさなかった現金1182万円を受け取った経緯について、生々しく語りました。

 この問題は長崎知事が代表を務める資金管理団体が自民党二階派からの寄付金1182万円を政治資金収支報告書に記載せず、約5年間にわたり金庫に保管していたものです。住民グループが長崎知事と元会計責任者の2人を政治資金規正法違反で刑事告発していましたが、東京地検特捜部は29日、いずれも嫌疑不十分で不起訴としました。

 不起訴処分を受けて開いた会見で長崎知事は、これまで「捜査中」などを理由に説明を避けてきた現金受け取りの経緯について、口を開きました。それによりますと、二階派からの現金授受があったのは2019年の8月。長崎知事が民事裁判に関する弁護士との打合せで、東京都内に行った時のことです。

 「時間調整のため立ち寄った」という二階派(志帥会)の事務所で、事務局長だった永井等氏(政治資金規正法違反の罪で在宅起訴)から直接、渡された紙袋に現金1182万円が入っていました。紙袋は手提げが付いたタイプで、袋の口はガムテープで封がされていたといいます。中身は確認しなかったという長崎知事ですが、永井氏の話しぶりから「(パーティー券の)販売ノルマ超過分の金銭が入ったものと推察した」と話し、現金と認識していことを認めました。

 「派閥で使って」と受け取りを辞退する長崎知事に「事務所も大変でしょう」と受け取りを求める永井氏。しばらく押し問答的なやりとりが交わされた後、「とりあえず預かってよ」という言葉に「とりあえずお預かりします」と答え、長崎知事は紙袋を受け取りました。その後、二階派の事務所を後にすると、次の目的地へ向かう車内で運転していた事務所スタッフに紙袋を渡し、「出納担当者に届け、派閥から処理方法の指示があるまで分別管理するよう伝えて」と指示したということです。

 会見では「派閥の金を預かり管理している」との認識を何度も繰り返した長崎知事。金庫で保管していた現金1182万円について、「裏金化の意図はなく、使った事実もない」と強調しました。一方で「コロナ対応で忙殺」され、現金の存在について「完全に失念していた」と釈明。その上で「積極的に派閥に照会することなく、処理作業がされぬまま長期間が経過してしまったことは、言い訳できない落ち度以外にない」として、「猛省している」と述べました。

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