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発注品を受領せず無償保管させる シャトレーゼに下請法違反で是正勧告 公取委 山梨

2025年3月27日 8:07
発注品を受領せず無償保管させる シャトレーゼに下請法違反で是正勧告 公取委 山梨

 山梨県甲府市の菓子メーカー「シャトレーゼ」が下請け業者に発注した包装資材などを正当な理由なく受け取らず、無償で保管させていたのは下請法違反に当たるとして、公正取引委員会は27日、製品の受け取りと保管費用などの支払いを勧告しました。受け取っていない製品は総額約2383万円に上るとしています。

 公取委によりますと、シャトレーゼは洋菓子などに使う包装資材や原料を11社に発注。その際、納入できる状態にする「仕上り日」以降に必要に応じて納入を指示し、一部を受け取る方法をとっていました。仕上がり日を過ぎているのに受け取っていない製品の総額は去年12月時点で約2383万円相当に上り、下請け業者に無償で保管させていました。

 また、下請け業者が保管していた製品のうち、仕上がり日から1年を超えていたのは約1300万円相当に上り、販売商品の切り替えなどにより下請け業者が廃棄せざるをえなかった包装資材などもあったということです。

 長期間の保管費用や複数回に分けて発送する運送コスト、廃棄費用が下請け業者の大きな負担になっていたとして、公取委は下請法が禁じる「不当な経済上の利益の提供要請」に当たると判断。シャトレーゼに対し、製品の受け取りと保管費用などの支払いを勧告しました。

 是正勧告を受け、シャトレーゼはホームページで、受け取っていない製品に関して27日現在、受け取りと代金支払いの準備を完了し、保管費用や廃棄費用についても各下請け業者と話し合っていることを明らかにしました。また、シャトレーゼの古屋勇治社長は「下請法に関する認識不足、並びにリスクの抑制・モニタリングの不備に起因するものと大変重く受け止めている。取引先や関係者に多大な迷惑と心配をかけたことを心よりおわびします」などとするコメントを出しました。

最終更新日:2025年3月27日 9:24
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