戦後80年…戦争の歴史と今を考える企画展が開幕 山梨平和ミュージアム 山梨
今年は終戦から80年となる節目の年です。甲府市の山梨平和ミュージアムで9日、戦争の歴史を振り返る企画展が始まりました。
甲府市朝気の山梨平和ミュージアムで始まった企画展「戦後80年、歴史と今を考える」。初日の9日はオープニングセレモニーが開かれました。
1931年の満州事変から1945年の太平洋戦争終結まで、15年間で戦死した県関係者は推定2万3000人を超えるといいます。
企画展ではこの15年間にあった出来事の背景や経緯などをまとめた年表のパネルをはじめ、国連憲章や日本国憲法の意義などを示す約50点の資料を紹介しています。
荒木キャスター
「こちらはミュージアムがまとめた戦争体験記の本です。20年前に刊行したものと5年前のものを比べると、内容が大幅に変わっているんです」
ミュージアムの分析によると、2005年に刊行された体験記にはミッドウェー作戦やレイテ戦など戦場での体験談が克明に記されているのに対し、2020年の体験記では終戦直前の1945年の甲府空襲や戦後の生活などの様子が中心となっています。
戦後80年を迎えて戦争体験者の高齢化が進む中、ミュージアムでは「体験者がいなくなる時代」を念頭に総合的な歴史学習の必要性を呼びかけています。
山梨平和ミュージアム 浅川保 理事長
「戦争の記憶がだんだん風化するのはやむを得ないし、戦争体験がなかなか伝わりにくいのも事実。だから改めてそういう今だからこそ『戦争はこうだった』とか、今ぜんぜん問題ないということではなくて、いろいろ世界中に問題がある」
この企画展は6月30日まで、山梨平和ミュージアムで開かれています。