有害な「PCB」照明器具の調査せず 小学校などで最近まで使用 廃棄処分急ぐ 山梨・西桂町
健康に有害な「PCB」使用の照明器具について、西桂町が長年にわたり実態調査を行わず、最近まで町内の小学校などの公共施設で使われていたことが分かりました。
町は廃棄処分を急ぐとともに、ほかにも使用されている施設はないか調査する方針です。
「PCB」は業務用の変圧器や照明器具などに使われた有害な油で1973年に製造が中止されましたが、その後も多くの施設で使われていました。
国は低濃度は最長で2027年度末まで、高濃度は最長で2025年度末までに「PCB」が使われた器具をすべて廃棄して適切に処分するよう求めています。
しかし、町ではこれまで「PCB」使用の実態調査を行っておらず、町内のテニスコートでは3年前まで、小学校のグラウンドでは去年まで高濃度の「PCB」を含む夜間照明が使われていました。
町は撤去した照明器具を現在、ドラム缶に入れ厳重に保管しています。
「PCB」使用の照明器具の処分には高額な費用が掛かるため、町は来年度末の期限内に廃棄処分を終えたい考えですが、町内にはまだ確認を終えていない施設が残っているということです。
町は9月議会に必要な予算を計上し、実態調査と廃棄処分を急ぐ方針です。