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【速報】拉致被害者・有本恵子さん父・明弘さん死去 長男・隆史さん「再会果たせぬまま亡くなり残念」

2025年2月17日 13:06
【速報】拉致被害者・有本恵子さん父・明弘さん死去 長男・隆史さん「再会果たせぬまま亡くなり残念」
有本恵子さんの父・明弘さん(96)

 北朝鮮による拉致被害者・有本恵子さん(65)の父・明弘さん(96)が亡くなったことを受け、恵子さんのきょうだいが17日、神戸市内で会見を開きました。

 恵子さんの弟で、明弘さんの長男・隆史さん(62)は、「北朝鮮に拉致された恵子と再会を果たすことなく、亡くなったのは残念。父は最後まで拉致問題を解決するため、東京での集会の参加や(米国の)トランプ大統領との再会を望んでいた」と語りました。

 家族によりますと、明弘さんは15日、老衰のため自宅で息を引き取り、通夜や葬儀は親族のみで執り行ったということです。

 亡くなる前、明弘さんは残る子供たちの健康を気遣い、「恵子のことは残念だったけど、みんなで仲良く生きていくように」と話し、家族に見守られて息を引き取ったということです。隆史さんは「今までご支援いただいた皆様に感謝申し上げます」と述べました。

■02年の日朝会談で「亡くなっている」と説明も…生存を信じ救出を訴え

 有本恵子さんは1983年、ロンドンに留学中に北朝鮮に拉致され、父・明弘さんは、拉致被害者の石岡亨さんが1988年、実家に送った手紙で恵子さんが平壌で暮らしていることを知り、救出活動を始めました。

 2002年の日朝首脳会談で、北朝鮮は恵子さんの拉致を認めた上で、すでに亡くなっていると説明しましたが、その後北朝鮮の情報に誤りがあったことなどから、明弘さんは、妻の嘉代子さんとともに娘の生存を信じ、救出を訴え続けてきました。

 嘉代子さんは2020年、94歳で亡くなり、明弘さんも娘との再会を果たせぬまま帰らぬ人となりました。明弘さんは、90代になってからも集会や総理大臣との面会のたびに車椅子で上京し、被害者の帰国を求める活動に力を尽くしてきました。

最終更新日:2025年2月17日 13:36