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【速報】SNSで繰り返し「しんで」「Sine」男子中学生いじめ死亡裁判 市と同級生側“争う”姿勢 母親は涙の訴え「息子の未来を奪った罪を一生背負って」市にも「一人の生徒を死に追いやったことを受け止めて」

2025年2月17日 11:27
【速報】SNSで繰り返し「しんで」「Sine」男子中学生いじめ死亡裁判 市と同級生側“争う”姿勢 母親は涙の訴え「息子の未来を奪った罪を一生背負って」市にも「一人の生徒を死に追いやったことを受け止めて」
SNS上での男子生徒への誹謗中傷

 3年前、大阪府門真市の中学校で男子生徒がいじめを苦に自殺したことをめぐり、両親が市と同級生11人に損害賠償を求めている民事裁判が17日、大阪地裁で始まり、市と同級生側10人は争う姿勢を示しました。

 男子生徒の母親は意見陳述を行い、法廷で涙ながらに「毎日、息子に『守ってあげられなくてごめんな。あなたは何も悪くない。悪いのはあなたの心が壊れるまで攻撃した加害生徒側であり、私が証明する』と伝えている。加害生徒たちには、自分たちの愚かな行為で、息子の未来を奪った罪を一生背負って生きてほしい。また、門真市には息子のSOSに何の対応もしなかったことで、1人の生徒を死に追いやったことをしっかりと受け止めてほしい」と訴えました。

■SNS上で繰り返し死を求める 第三者委「いじめと自殺は密接に関連」

 訴状などによりますと、門真市立中学校の3年生だった男子生徒は、2022年2月、自ら命を絶ちました。市の第三者委員会は調査の結果、合計62件のいじめを認定した上で「いじめと自殺は密接に関連があると考えられる」と結論づけています。

 大半はSNS上での誹謗中傷で、約20人の同級生らが匿名で書き込むことができるアプリを使い、「しんでみてーや」「いきるとかだっせ」「Sine」などと男子生徒に死ぬことを幾度となく求めていたということです。

 両親は、同級生11人について「死亡するまで精神的攻撃を執拗に加えた」と主張した上、学校側が放置したことで自殺に追い込まれたとして、11人と門真市に賠償を求め、2024年8月、大阪地裁に訴えを起こしました。

 亡くなった男子生徒の母親は、提訴時の会見で「人の心を破壊するまで攻撃をするものが何の罪にも問われないことが、決して許されるものではありません。加害者を絶対許しません」と語っていました。

■市と同級生10人は争う姿勢 残る1人は答弁書を提出せず

 17日の第1回口頭弁論で、市と同級生10人は請求を退けるよう求め、裁判で争う姿勢を示しました。残る1人については、この日までに答弁書を出さなかったということです。

 男子生徒の母親は大阪市内で会見を行い、「今日は息子の3回目の命日です。やっとここまでたどり着きスタートできるという気持ちとともに3年という月日がたっても息子の姿が見えなくなった悲しみはますます深くなるばかりです」と語り、「前例のない判決、厳罰を裁判官が下してくださることを強く願います」と訴えました。


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最終更新日:2025年2月17日 18:42