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【速報】SNS型投資詐欺で新たにリーダー格の容疑者ら5人を公開手配 これまでに90人逮捕 大阪

2024年7月26日 16:48
【速報】SNS型投資詐欺で新たにリーダー格の容疑者ら5人を公開手配 これまでに90人逮捕 大阪
グループの拠点の捜索(23日)

 SNS型投資詐欺に関わっているとみられる2つのグループ、計90人が詐欺や詐欺未遂の疑いで逮捕された事件で、大阪府警は26日、新たにリーダー的な立場とみられる容疑者ら5人を公開手配しました。

 警察が公開手配したのは、いずれも職業住所不詳の男女5人で、リーダー的な立場とみられる中村晋弥容疑者(41)、実行役統括とみられる上家夕貴容疑者(30)、金庫番とみられる吉岡公充祥容疑者(29)、SNSでメッセージを送る「打ち子」役とみられる宮脇翔容疑者(29)と岡田真由容疑者(25) です。

 この事件ではすでに会社役員の山田吉彦容疑者(43)や自称・行政書士、島内大起容疑者(40)ら男女90人を詐欺や詐欺未遂の疑いで逮捕しています。多くは20代で、関与の度合いなどからは50人は釈放して、任意で調べています。

 警察によりますと、中村容疑者や上家容疑者ら5人は、山田容疑者らと共謀して、2024年2月から3月にかけて、愛知県に住む20代の会社員女性に対し、SNSで投資を勧めるメッセージを送り、投資の指導料名目や投資に関する情報商材の購入費名目で現金約90万円を振り込ませて、だまし取った疑いがもたれています。

 これらのグループは、一定の基準に基づいて二者択一で選んで取引する「バイナリーオプション」と呼ばれる投資方法を勧めていて、「今まで約2000人の生徒をお教えして、8割以上が目標達成されています 」「勝率が80%にあがる商材がある」「92%の最上級の商材もある」などと言って、ウソの情報商材を買わせていたということです。

 グループは被害者に情報商材を買わせる際にはフリマアプリを悪用。ポケモンカードと称して、フリマアプリに出品したうえで、被害者に購入するよう指示し、実際には情報商材を送っていたということです。フリマアプリを使えば、双方が名前や住所を明かさずに売買できることから、グループの特定や金の流れを分かりにくくするためだとみられています。

 2つのグループが関わっているとみられる詐欺事件の被害総額はあわせて約9億5000万円にのぼり、捜索した10か所の拠点から約1800台のスマートフォンを押収したということです。SNSでメッセージを送る「打ち子」の拠点だったとみられています。

 警察は容疑者らが容疑を認めているかどうか明らかにしていませんが、犯行の手口が似ていることから、2つのグループに関連があるとみて捜査を進めています。

■SNS投資詐欺は近年急増 著名人をかたる手口も

 SNS型投資詐欺は近年急増していて、警察庁によりますと、2024年1月から5月の全国の被害件数は3049件(前年同期比2568件増)、被害総額は約430億円(同381億円増)となっています。中には著名人をかたる犯行もあり、政府が対策を進めています。

 大阪府警によりますと、SNS型投資詐欺の事件で、グループの拠点を摘発するのは全国で初めてだということです。