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警官殺害のテロ容疑者、借家に武器隠し持つ

2015年1月13日 6:26

 フランス・パリで先週、女性警官を殺害した後に食料品店に立てこもり、4人を殺害した男が、先週1週間、借りていた建物に武器を隠していたとみられることが新たに分かった。パリ支局・小島康裕記者が報告。

 この建物では立てこもり事件の翌日の10日に家宅捜索が行われた。場所はアメディ・クリバリ容疑者(32)が女性警察官を殺害したとみられる現場から約2キロで、ここがアジトだった可能性がある。

 一方、逃走を続けるパートナーのアヤット・ブメディエンヌ容疑者についてトルコのメディアは、本人とする映像を公開した。今月2日にイスタンブールに到着し、その後、携帯電話の電波を追跡した結果、8日にシリアに渡ったと、トルコの外相が明らかにしている。

 事件ではクリバリ容疑者がイスラム国との関連をほのめかすなど、背後関係が大きな焦点だ。テロに詳しい専門家の一人は12日、パリで取材に応じ、武器の調達は容易で、今回のようなテロは組織の関与がなくても可能であるとする見方を示した。

 専門家「フランスには、戦争に使う武器が東欧の戦地から流入してくる。今、(テロの危険性は)非常に高く恒常的で、さらに高まる恐れがある」

 クリバリ容疑者のアジトは閑静な住宅街にあった。もはや自動小銃もロケット砲も戦場だけのものではなく、治安を守る取り組みは難しさを増している。